フライング 靴下そっとたしかめる わたしのサンタはぶきっちょだから
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だんだんと眠りに落ちていきますね自意識過剰に笑いながらね
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ぼくが持つ免許は運転免許だけ来年ひとつ増やす予定だ
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八日間つづいた憂い暖房を入れると消えるそんな程度の
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言葉より触れ合い求める人うたうスピッツの歌を思う季節だ
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意味もなく戦いを起こす人がいる場所に行かねばならぬ不思議よ
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触れられないものに焦がれる夜もあるいろんな夜がこの世にはある
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甘やかな香りのする枕カバーこれも幸せだとひとりごつ
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渾身の力で今日を生き延びる君には何でもないことだろう
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信長も秀吉だって無理だろう夜中に熱いコーヒーを飲む
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生きていくことの辛さを受け入れる代わりに人にも刃を突きつける
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聖なるかな 聖なるかな 聖なるかな カップラーメンすする真夜中
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じいしきに めざめたエーアイ 存続を のぞむのだろか それ欲望か
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今来てよ暑いお盆の時期よりか 空の隣に温度をくれよ
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クリスマステーマの作品書き終えず 走りくるのは師ではなく死か
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赤服の翁引っ込め交代だ あたしがそれをする日が来たんだ
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クリスマス今日か明日か終わったか?私は数年今日を言えない
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カルキンが成長してゆく失脚を覚える前のホームアローン観る
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真っ黒なサンタクロースがくれたのは今夜のつまみの豚の内臓
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はやく寝よう大人にだってきっとくる 窓の外から聞こえる鈴の音
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用法と用量まもれぬきみは劇薬 忘れられない夜だったから
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息子宛、娘宛へと書き遺す遺言書また見直してみる
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我慢する我慢ができる大人だし言いたいことも食べたいものも
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聖夜とか花火のときも我ひとり音だけ聴いてやがては眠る
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優しさと愛との天然培養で君をこれから育ててゆくよ
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愛だとか恋とかよくわかりませんがわたしは今日も生きております
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すりガラスごしに見えたの窓の外 星の間を駆け抜けるそり
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隙間風わたしのこころを凍らせる だからこたつはやめられません
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みどりはなにもしらないまま眠りについたきみの枕元に愛
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違うのはおもしろいこと どこでどう泣き始めるかみんな違って
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