もうダメと わかっていても 捨てられぬ 期限切れの 納豆パック
6
なくなって 初めてわかる 君の価値 久しぶりの風邪 辛すぎ卍
5
陰キャゆえ ギャルを知らない 私の心 作り出したる 理想のぎゃう
2
ばかやろう おまえのその手に あるものは 私が昨日 買ってきたプリン
8
触れられる 予定は未定の この躰 手入れはしておく アーモンドオイル
7
甘くない甘い冷たい温かい固いふわふわフレンチトースト
5
花粉症 呑めば悪化は わかってる でも止められず 週二の焼酎うめいりおゆわり
8
寂しいって いつ言えばいいのかな 産まれた時から寂しかった気もするし 
17
あの花はブタクサだよと得意げな君に先週それを教えた
21
過ぎしこと問わねど今は好々爺 雑音とおく馬耳に東風
11
それつまり、感謝の言葉と受け取っちゃダメなやつよね「今までありがと」
21
本当に痛むのですね心臓がズッからキンのタイムラグ経て
23
寂しさのざわざわ立ちて来る夜に 梅酒をあおる熱湯割りの
10
経験値それなり増えし齢なれど 未だ迷ひて啓発本立ち読む
18
休み朝裸眼でメールを書いた後外した眼鏡を外そうとする
6
「アイデアは既存要素の新機軸」とふJWヤングの言に宜なふ
5
まるでそうしないと眠れないみたいに夜の歌を探し続けてる
5
君のいなくなった世界に意味はない だから十四巻は買わない
5
バカなのか馬鹿力かな林檎とは半分こなら手で割るんかい!
10
わたしだけ知ってることにしてほしい レンズを通さぬあなたの笑顔
9
自分では 背負えないのが 自分自身  だからふたりは おぶりあって
10
寒空の三角形をなぞる指 他の誰にも見せないでよね
4
この星の 悲しみ背負うには 狭すぎる わたしのせなか でもきみだけは
5
気がつけば オリオン去りて 夜空にも 春の星座の 輝きて有り
22
頑張って! 新生活に 送り出す ずいぶん背中 たくましく見え
9
業辞して 自適する日々 弘法に 導かれしか 経を読む路
5
なにか愛でたい世話したくない いつのまにまに サボテンの森
16
庭で摘み 茹でて刻んで味噌に混ぜ 春の香りの ふきのとう味噌
19
すぐ冷める恋ばかりしてきたせいで火傷するまで気付けなかった
10
成人した 息子にできることも無く 命の力信じて待つのみ
11