どんな日も しゃんと立ってる 標識さん、お顔のその泥 拭ってあげたい
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すきだよと告げた途端にときめきが爆ぜて俺たちまとめて焦げる
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したたかに、けどしなやかに、我が道は、人と交わり続けるミチだ
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結局は理屈じゃないよな人間は。誘惑からしか始まらんストーリー
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この後の展開を期待して待てよ。こういうのが君ほしかったんだろ
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モーフィアス、モノリス握ってぶん殴る。秋の記録を塗り変える春
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肺の中よどんだ空気を入れ換えるために川沿い歩いて帰る
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ライダーカードがあつたと聞けば走りゆくトタンの屋根のスーパーセンミ
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ポチいない タマもいないし ミケもなし おーとどきしー 気のまよい
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家族でも友人でもないわたしたち 最後の夜は今日かもしれない
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雪晴れて今宵見初むる三日月の春ほのめかし霞む山の端
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いつかくるさよならを言う日のために泣いても笑える練習をする
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逆光は生身の君を護るため零から全へ作用している
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肝向かふこころに色ぞなき 今日の涙に色の絶へてなければ
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ケガおチビ じいじも見舞いに来たという 天に向かって見守り感謝
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寝かせたら 旨味増してく イカのよに 私寝るから 増せ人間味
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胃もたれは因果応報模式図の指し示したる唯一の真
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嬢ちゃんに会いに寄ろうと思ったが吹雪もよせと言う旧道は雪
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首に輪を掛けられたまま後ろ手に縛られて立つスチールライフ
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ここが北極ならば花束できみの頭蓋を砕けるのにな
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輪廻って 終末論より ふるいのか 四季でうまれて 冬去れば卒業
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たとえあれが意志の力で落ちていても異界の我らは重力と呼ぶ
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ふゆがれのひなたはどこもふるさとのうつむくひとの目尻の陰影
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稲妻は意外と素直に「いなづま」と読ませてくれてサンキュー地球
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十八時着終点のバス停で マナーモードはまだ切らないで
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裸木はこの指とまれの指のような枝にさびしい星をとまらす
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眠れない夜があるのはきっともう夢を見るのもしんどいからだ
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「確かにね見栄えはぱっとしないけど根はいい人よ」って言われてもねぇ
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「ここ違う。平面だから偏微分。」先輩の指めっちゃ長いな
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全力で「待って」と言われ全力で「待つよ」と言った街角の唄
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