浮世うきよをば 今こそわたれ 武士もののふの 高松たかまつの こけのこして
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過ぎ去った金木犀の香り 熱 また一年 循環する生
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寒ささえ嬉しくなるよ 透き通る 限りあるから愛おしい日々
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可能性咲かなくてもいい今はまだ 祈ってくれる君がいるから
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流れ星どこに流れ着くんだろう 静謐が待つ終着点で
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ある意味ねぇ… 心が病んで いないとね いい歌なんて 生み出せないんよ
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八十を過ぎた私は母を見て母のようなる婆に成れるか
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テーブルの角に向き合い箸交わす母娘に残る歳月の薄さ
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「怪文書机に置かれていたんだよ」竹薮焼けたは回文かもね
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その人をじっと見つめて祈ることそれがどうやら愛に似ている
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年末に 投稿しよう め短歌 ずっと考え 残り四日よっか
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冷めやらぬ 赤と黄の熱、爆発は、今日も私に夢を見させる。
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ひさかたの(枕詞) 今年最後の 満月の 影を見ながら 吐く息は白
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風が止むその一瞬の静寂に (I’ll be there) 踵を鳴らす
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逢えない日 君とふたり 洗濯機の 中で絡み合う タオルになりたい
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晴れた日に傘をさしてる人がいて あれは河童の末裔だろう
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前世での記憶を信じ料理する 味がするかは運命次第
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ひたすらに他人に乗っかるだけの人 良いものくらい自分で決めなよ
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気に障らないように言葉選ぶ癖 もうやめたんだ、失望してよ
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母からのLINE「相棒、今日ないの?」9時を待ったらしい 番組表、みて(苦笑)
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ひめこがれ なんだか名前もかわいいな 愛媛の山育ち 美味なるみかん
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心などうっかり満足してしまう ただ月が丸いだけだというのに
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何歳になってもピザはご褒美と感じてしまう年の瀬間際
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ジーン・ケリー フランク・シナトラみたいにさ 死ぬ時私も 連れてってよね
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コンビニの 冷凍うどんを 持ちつつも 手は凍える 満月の夜
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つながったひもの先にある手袋はきみへのたしかな愛であること
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寂しさが ピークな今日の 乾き風 独り歩きの 心にしみる
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灰鼠の夕暮れの中沈む街 薄氷うすらいの夢の隙間に
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君に厄 子を失いて 俺の 子を授かって キミを失くした
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もう二度と こっち見ないで 諦めた恋 過ちは 繰り返さない
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