幸せの 柔い布で 首を絞め きっとわたしは 安らかになると
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輪を作る 楽しき人に つもる春 散りてなお咲く 花の去り際
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生きていたって しようがないと 言う君が 生きていることが なによりうれしい
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春仕様 猫と私も 衣替え 言いつつ寒く ストーブ囲む
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一万と 一回目のおはなし きみにする その結末を わたしはしらない
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誰よりも 優しききみの 未来には わたしと違う 姿ありけり
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つい歌に落とし込むクセ抑えつつ気持ちの煌めきだけをすくって
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梅の園 梅の香こぼれ メジロさえずり  馬いななき 山里目覚め 空あかね
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名物のおみやげお菓子個包装 明日あすの君への口実を買う
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土曜朝ひとり勤務する窓枠にちょんと現る小鳥の挨拶
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桜映ゆ 水面に憩ふ 鴨たちも ふと花見とや はしゃぎゐるらむ
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花びらが散りゆく桜は美しく老いゆく人はそうはなれぬか
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今日だけは逢いたかったし今日だけは声が聞きたいキミから着信/ありがと
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「今日は四月六日ですね 今年も一年よろしくお願いします」/三十一音届く
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戯れに 答え求めて 幾世紀 今で云うなら 学者馬鹿?
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キミ想い清明の空見上げをり新たな年も共に生きたい/卯月六日
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一夜漬け叶わぬゴルフスウィングのYoutubeなど彷徨いており
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聳え立つビルの麓に咲く花を 簡単に見逃す現代人
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図書館へ 花舞ふ路をはや足で 君いるかしらん ひかりの窓辺
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降り積もる桜吹雪の公園に光差す午後蝶の飛び交う
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饒舌な過去と音沙汰無しの未来 二対一に外分してみむとす
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桜撮る人らの邪魔にはならぬよう桜も見ずに足を進める
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いつまでもいつまでも痛みつづけるあなたに引っ掻かれた心臓
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嬉しさも半分ほどの春陽気 マスク・メガネのフィルター越しの
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コローの絵の 如き森なり 金色こんじきに  かすみて暮るる この夕雲も
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石段を先ゆく君の背に春の終わりを告ぐる蒼き雷鳴
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身一つで 武器も持たずに 生きている 愛猫きみは強いね そして優しい
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「味道楽」の美味しさのヒミツをドヤ顔で 読んでる場合かもう八時やぞ
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金縛り解くためもがく午前二時 やめて明日は朝から会議
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ペンライト電池が液もれしていた日 推しだったことを思い出した日
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