第四の壁を破ってぼくは今あなたを見ている背けるな目を
3
帰り道 蛍光灯がおかえりと二回瞬き後ろ振り向く
10
四足が二足歩行へ進化する君の成長人類の歩み
9
また今日も風呂キャンセルの浴室でシャワーを浴びるウスネオイデス
13
光速度不変の原理をぶちこわし 0秒でいま会いにゆきます
4
三越も高島屋さえ未知ですが百貨店ならダイソーがある
16
壊れても修繕修理上手くなる足が悪くて買いに行けない
13
水爆の実験で爆ぜた水底がアフリカ西部に堆積している
5
新大学生 買い物リストを確認す 答え合わせをするように
5
アイス食べ坦々麺食い舌しびれ 順番だけ間違う日もある
4
下町の銭湯付きで部屋を貸す大家が配っている入浴券
13
完全に 世の中は春 わかってる まだ冬服を しまえず着てる
6
脳内を「ん」が埋め尽くし人生がきれいに閉じる「ライフ」to「フィン」
3
お時間が来ましたこれで終わりです告げてください人類に死を
3
イレブンの 歴代調しらべ懐かしく 心に沁みる 冒険たびの思い出
6
来るはずのなき便りを待っていて どこぞの桜は葉桜と聞く
24
満開のサクラの脇の白木蓮 素通りされど お前も綺麗だ
16
「まさかきみ、帰る気ないの?」 「ふーん、そう」 「知らないからね、牛乳飲む?」
4
ロウバイにサンシュユさらにレンギョウと我が庭の春は黄花が横溢
10
見つけるよ、その時が来ても一人だし。もう君をさ、焦らさないから
5
満開の桜をあまり見れなくてもう暑い日で春はいずこへ
10
頬伝う 桜の雨も そのままに  君も明日は 機上のひとに
8
いつだっておやすみだけは伝えてる黙ったままのぬくい枕に
7
覗き込む向こうもこちらと同じ顔 揺れる我が身の世が映しと知る
6
柔らかな土踏みしめて目が覚める 指先残る芥子の感触
6
古紙入れの印刷がないチラシ裏 記憶の中のスケッチブック
6
送信を取り消すボタン見つからないあの日の焦りもう懐かしい
10
抱きしめて蹴っ飛ばしては抱きしめるそれが私の初春の毛布
9
寄せ書きを馬鹿って言って打ち捨てるそんなひとになりたかったな
4
新しい散歩ルートを開拓の橋の上吹く風心地よく
14