記念日は 三十七年 前の今日 「幸多かれ」とは まさにそのもの
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呟いた わたしを嘆くひとりごと 親にそっくり 悪夢の引き金
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自分には才能なんてないことを知れた時点で三マスすすむ
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人々の願いと言うは幸福と平和でなきや ならばどうする    
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どの淹れ方ドリップでも美味くならないのコオヒイが不味いの気分に生えてる苔のせいだ
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夕さればもの思ひまさるつみ重ね届かない想いは膨らむ重ねた罪 河原に残る石の亡骸どうか私の懺悔を聞いて
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暖かくないこの部屋の切り薔薇は二か月鮮度を保って枯れた
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「可愛い」が欲しくて作った前髪に 縁取られたあなた見つめてる
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冗談か本音か知らぬ言の葉が塞ぐ心は決壊寸前
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優しさに傷つけられる度「ズキリ」 この痛み 生きてる って感じ
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寄せあひし 温もり忘れえぬように 右腕絡む80メートル
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アルテミス何はともあれ湘南で、いる派伝説ここからはじまる
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恋よ恋海より深き夜にこそ北極星は遠く輝け
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今日はなぜ不機嫌な君ゼロ円でスマイル売らぬ二十歳の予定
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楽しいと素直に言える今日の日をもっと愛してもっと笑って
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もう少し頑張れると言う薬を飲み続けるが止まぬへこたれ
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人思いで髪型はボブでかわいくて声も素敵なあの娘想い風邪
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ベクトルが私を指して星辰は距離を不偏に回り続ける
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陽の色がかわりかけてる橋のうえ伸びてく影にひかれて歩く
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レモン水かと思ったよ 君もまた柔いとこから失くしてゆくね
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友達?と約束時間迫るほど君は焦ってご機嫌斜め
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気持ちよく波にのったら砂浜に着いたそれだけ鰯の気持ち
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取り返しつかないことをしたくって 白いニットとスカートを買う
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パウダーも チークもいらない『生きている』ただそれだけが私の武装
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あかねさすレモンサワーのうたかたが結ぶかなたにまどろむ君よ
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葦原の中の和草 柔らかに嫋やかにわれ生きてゆけたら
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好きだって言っても言っても伝わらない声ならもういらないんだよ
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さて、あとはこの一片を収めます終わりの音を聴いて下さい
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盃を月に捧げて三千年眠るときにはまだ君の香を
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難題を行きては帰るジグソーの解いて解かれて解かれて解いて
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