知らぬ間に 曇った眼鏡を拭きながら 泣いていたのは 私か硝子か
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目が覚めて ひとことぽつり ねぇ起きてる? ひとことの返事 ひとときの幸せ
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霜月と 思えぬ陽気 木々達も 葉を揺らしては 秋を愉しむ
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北の国より帰還、こちら暖かくいい秋みつけた。
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幸福を追うばっかりに過去に手を 伸ばしてしまうの、未練はないのに
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雨の日も楽しかったの何故だろう未来を持った子供だからだ
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ストーブの やかんのお湯を 湯たんぽに これからずっと 春まで続く
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丁寧に跡を濁さず漏れ出した音楽だけを残し さびしい
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窓枠に忘れ物あり夏の虫わたしも同じ人生一度
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「幽霊の正体見たり」波の花 げにあるものにも怪しきものぞ
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天平いにしへの写経の労苦 如何いかほどと 几帳面なる筆の運びに /正倉院展
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潔く 白黒つけて みたいけど 思い知るのは グレースケール
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商業化されていくんだこの夜も カメラアプリを開く友達
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こんなこと言って良いやら悪いやら言わぬが花ということもあり
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死について歌題とするは解れども共感できず申し訳なし
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泡盛と炭酸水を今夜呑むささやかだけど良き日うれしく
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夜行バス遮光カーテンの隙間からオレンジのひかりただながれてく
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十五才クラリネットで追う譜面たそがれ迫る音楽室で
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横に寝るお尻だけを触れさせて仔犬は私を愛してくれる
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温室でパイナップルがすくすくと育ち立派な果実を見せた
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「ねじ式」が文化勲章って それじゃ蛭子もいつか勲章?!
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河川敷青空の下コスモスが涼しい風に揺れて喜ぶ
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「ねじ式」が文化勲章って そのこと自体が「ねじ式」みたいな(川野さんに返歌)
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亡き父を思い出す度ブレぬ想い。 ああいう人になりたいと思い生きていく 今までもこれからも
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孵らないたまごをじっとあたためる わたしの好きはそんなだったよ
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イヤホンのサイズが合わない違和感は幼き頃の靴に似ていた
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お母さん産んでくれてありがとね だからあの夏貴方に出逢えた
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人類の進歩と調和 時を経て 生命の樹は 吾に語れり
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誕生日祝われるより空にいる 母に感謝を伝える日であり
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久々に食したチキンラーメンの塩分量は吾の敵也/でも美味かった
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