にょしょうには 社会的抑圧 つよくって 潜在意識 しずむ人格片おおい /自我の統合がゆるいか
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寒い夜 雪にえる 首元くびもとが イルミネーション かがやくわんこ
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音を消し無心にかぎ針動かす夜 ミントグリーンの糸に癒され
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苦手だが 慈しむもの守るもの すべて子供は健やかであれ
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足許をすくわれるがいい 泥沼のなかでひそかに呪いをかける
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あの人はどんな字を書くのかと 気になってしまえばそれは恋
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被災地の 悲しきさまを 見るにつけ 蠢く(うごめく)悪に 皆で怒らん 
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上あごの窪みは舌の収納庫  知らなかったわ  みな、知ってた?
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月末に 飛行機乗って 北陸路 プロに任せて 無事が肝心
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げんしょうは はじめがあって おわりある おわりおしむか まちのぞむのか
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夜明けにも夕焼けにも似ていないその瞳はただひとつの光
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ごえんある 高岡の地を ググりみる 土砂さいがいと 被災戸六十余
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青が好き心がホッと落ち着くの 「ブルー」にならずに生きていきたい
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さらさらに なゐなりそね 波越えし 珠州すすの里には 雪なりそね
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今の風 一年かけて この星を 周って来春の 君に吹く
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夢で見たあなたの笑顔輝いて 深夜2時でも夜が明るい
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七草鬻ななくさのかゆきたるまつの内 ゆきなるかみに日月おもはむ
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皆、君はこの世にひとりと言う割に男は他にもいるよとか言う。
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きみはこの世界でひとつだけの花 (朽ちれば次のお花の養分)
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ドッグイヤー折る君を見てノンブルやスピンに少し同情したり
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ラーメンのもやしにしがみついている頼りなさげな栄養素たち
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窓ガラスしたたる露を滝行の如き思いで拭い去る朝
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あの時 別れの哀しさ 知りながら なぜ君の名を 聞いたのだろう
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親指で なぞる世界の 手触りに 私はもはや 電子信号
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「見合い」から五十年育てた愛だから夫婦ふたりの絆揺らがないよね⁉︎
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FBのひとのさち知りぬるも「いいね」返せぬ我はあさまし
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あかねさし 照れる月夜つくよ白樫しらかしの 木羣こむらみまがふしろかねがごと
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ニューイヤー クラシック聴く心地よさ 旋律のよに 美しくゆく
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白菜の間に挟んだバラ肉は いい仕事して 幸せ運ぶ
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 避けられぬ 夜は必ずやってくる 被災地の夜 一層暗し
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