絶対にさかなになってあの海であなたとひれをすれちがわせる
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ステージを離れた後も願わくば 選んだ先の光の中で
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生きていくことのバカバカしさがある受け流しながらR-1を食う
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「人よりは花、花よりは砂」などと大声で言い出さないように
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人体の見分けがうまくできなくて、暗殺とかは無理だと思う。
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「すみません。目が悪いのであの桜、何かのボカシにしか見えません。」
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同じ春でもないくせにまた来たというような顔をして来やがる
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自転車の重みに耐える筋力よ遠き日の脚ふとももはるこ
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精神科、予約診療あすの昼 バス代無いので晴れて下さい
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帰宅して猫に伝える今日の愚痴 嫌そうだけど聞いてはくれる
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四十で逝き二十三回の年を重ねて今日誕生日
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儚さの輪郭なぞり生きていた 宇宙そらの向こうに解を探して
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俺ピクミン片付けしないし怠惰です蚊やダニすらも俺に噛み付く
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「あるだろう」一番中の電子殻がその判断でKと呼ばれる
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ヘルメットかぶったままの姐さんがレジに並んでカッコいいぞと
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一歩目のあやまち犯す冬の夜は鍵盤ピアノ伴奏「月の光」
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君いればなんでもなかった玉ねぎを切れば今日は目に沁むひとり
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先週はあなたが立った場所だった 私もここで背筋を伸ばす
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恋人が誰のものでもないことを知っていたか(ええ知ってたわ)
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うちの嫁 奥さん妻と 使い分け 君はそんなに器用だったか
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ていねいに 敷いたはずの白シーツ あなたの紅きネイルで乱れる
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ほか弁の 主役のおかずに 隠れつつ いい味吸い込む パスタはズルい
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先輩に「ありがとう」って言われるとどちらが先に老けたか思う
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窮屈な太陽系から飛び出して再構成をしようか宇宙
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一日で一つのものを作ること、それは私の目標となる
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人知れず咲く花もまた春の花桜の下で主役になれずに
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寝る前に自分のつま先じっと見て 今日も明日も見えないでいる
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「線路沿い白い木蓮」それだけで キミには分かる待ち合わせ場所
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離れてるあなたと私が住む街は 世界地図なら重なった点
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小1の就きたい仕事1位「警察官」 キミもそうだった?いつか教えて
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