声を捨て得た足はずっと痛いままいつか泡になる日を待ってる
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忘れてた痛み足首に覚えれば今ままで春の心地だったか
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荒縄の縛り解かれ生き返る生垣のヒバ春の伸びする
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いつもある 君の笑顔に 笑う俺 君がいないと 笑えるだろか
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君が居ぬ こころの穴の 大きさに 別れて気づく 君のツラさを
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誰も彼も目覚めたくはないいつまでも楽しい夢を見ていたいから
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饒舌に【むすめ】を語るあの人は 知ったかぶりの 母ロボだった
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うるせえよ クソな現実につける解釈 バカにつける薬ねえいっぺん死んでワッショイ
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コロナ禍と物価高で距離が増え音を上げ始めた足をいたわる
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100円の青ボールペン「これだよー」ずっと探してた出会えた幸せ
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背のひくい順序にいれる鉛筆がドレミファみたいにならぶ筆箱
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そう言えば口にしてない「ありがとう」 SNSの「❤」付けるけど
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上弦はDで下弦はCのかた 背負われ 覚えた 幼少の月
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歳かさね分かってきた平穏な日々送れる事の喜び
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綱渡りそんな気持ちで生きている 無事に1日が終わりホットミルク飲む
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愛おしい貴方を想うだけの壁。無くなった今また見えぬ壁
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来年の自分のために学年と名前を分けたシールを作る
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この里に幾世の春を送りぬと問へど答へぬ井手の山吹
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砂浜でなくした自転車の鍵は永遠にあの夏にいるって・
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睡蓮の波打つ意識無意識がだれかの夢とからみあう夜・
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短夜が明けて驟雨は読みかけの詩集の川にぼくのすきまに
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記憶からこぼれた時の砂浜を歩いてきみのやさしさに気づく
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ひとびとが落とす思考の断片はこの星の軌道上できらめく
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この部屋はすべて気分でできていてしずくの花で飾られていく
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静物画のびんが倒れてひたひたと感情がこぼれゆく美術室
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わかりすぎるほどわかる瞬間にこそ言葉うしなって鳥になる
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七重八重花咲く井手の山吹を都の人もとへとこそ思へ
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鉛筆を止める自由律短歌と云うのは詩が無ければただの散文
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酒飲もうどうせ限りの在る吾ら死ぬ時あらば死ねばよかろう
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テレビではお門違いのゲスト等がどんな問にも自論?を語る
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