勝ちパターンの崩壊あっに痛恨に逆転弾を浴びるビールよ
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気まぐれな風にとばされタンポポの綿毛がおどる空はあおいろ
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「路上飲みするなら渋谷」暇だなとニュースを観てる妻は女子留守
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「梅干しはジップロックで漬けなさい」 母からこんな手順を聞くとは!
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父になったらもう父さんは考(とう)さんに「死ぬまで生きる」口癖だった
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世を込めて 鳥の空音は はかるとも 世に逢坂の 細き出会いに
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もう二度と逢えない人を振り切って 走れよ走れ 涙は後ろに
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本音ゆえ言えないことも多いよね 嘘ならいくらでも吐けるのに
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目に眩し 朝日纏いし 娘らは 天人童子 見紛うばかり
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銀行に 予約がいると つゆ知らず 時代の流れ 目を泳がせる 
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お湯沸かす気力だけしか出なくって どこにいったの やる気スイッチ
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風吹かば軍靴の響き聞ゆとて秘めにし誉を獣と云ふ
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綿毛には意志があるかもしれないね バターサンドは手から零れる
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暑くなり少し小まめに拭き掃除 子の足裏から夏が始まる
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三歳は織姫様に何願う 線を走らせ書いた短冊
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ペアづくり女子に指名はされるのに 友達止まりの君ぞ悲しき
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ガザの民攻撃のがれ逃避行荷のてっぺんに乳母車見ゆ
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犬がため ソファーを捨てて正座する 腰痛めずに長生きしてね
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足長の よそのわんこを見るたびに うちの短足ちゃんが愛しい
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撫でられて 迷惑そうに去って行くツンデレ きみが寄ってきたのに
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片言と人さし指で指図して君は殿様ばあばは家来
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サロンパスあちこちに貼り眠っても起きたらすぐに孫を抱きたい
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ねぇアンタどこから来たのと猫に問う アンタこそ!って猫も思ってる
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沈む船 最期の願いはアメリカへ 憧れだった 自由の女神
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佐藤錦 出回る頃になりて 亡き友の 太っ腹思い出し
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いつも愚痴聞かせてばかりでゴメンねと小春日和に干すぬいぐるみ
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片側に寄せたごはんを包み込みオムライスはいま三日月になる
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「革命だ!」一人の「3」が天下獲り残りの「3」は「3」であるまま
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戦争も内乱もなき我が国の火葬待ち増え葬儀が遅延
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ちま猫の 肉球にくきゅうみえてる みぎのてを 握ってモミモミ 元気をもらう
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