青春は歩む先にと思ってた気づけば背後に灯されていた
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障害と聞こえ悪くもその裏の「秀でた才能」見てはくれぬか
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貧乏も恥じることなく堂々と我らは国に生かされている
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コロナ禍はマスク買えずに作ったな今パンストで髪の毛結ぶ
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パンストが伝線しても溜めたのはバンダナマスクの紐にするため
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わたくしの中に居座る東電のOL魂今はいづこへ
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山雀やまがらの枝伝い行く街路樹の桜の花はげて数ふべし
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母なんとか 大事なかったが 我の行き先 花見から実家に変更する明日
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春うらら 青空そよ風 磯鵯とりの声 桜の花芽 ぐんぐん伸びろ
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センサーライト迎えてくれたあとはやっとくからいいよって言って
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心中の生まれ変わりの僕たちはサーモスタットが壊れている
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アルバムは 幸せだった あの頃を 思い出させて 涙を誘う
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色褪せた漫画の並ぶ息子の部屋へ孫来るを待ちカーテン開ける
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気がつけば『短歌DE繰り言』の仲間増ゆ 一日一首は詠み続けたし
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お花見は母が運ばれ(救急)キャンセルで 続報まだ来ず情緒が迷子
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菜種梅雨 明けた弥生の 終の頃 二十度超えの 春訪れし
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残雪は尺余の花壇ゆき解けを促す風雨今少しあれ
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24時間年中無休の母さんを皆さんちょっと休ませて下さい
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多忙な日々我も本日開幕す朝MLBNPB
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月一でいいから❤️より強い想いの金色❤️使えたら
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ねこたちも体内時計をもっている その正確さは驚くほどで
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鴨川の 流れも速し 東福寺 下る思いが 春雨となり
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眠れないベッドの中で思い出すあなたの温度やわらかな愛
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たましひの酢たまひ楯てる磔像の柱 世にはひとをあふれたまはしむ
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千年も眠るさなぎの曇り窓  体温の透けるやわらかい鼓動
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約束ごとを勝手に増やすきみが天使か悪魔かわからないまま手帳の空白だけが埋まっていく
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世の道を 説くべき立場リーダーが 小石ごときに 足を取られる  
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開け放つ レースカーテンまですべて 気恥ずかしさは 春にまかせて
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僕だけが 取り残された 青春を きみはとっくに 駆け抜けていた
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柔らかな空の青さに促され箪笥に眠る春を出すなど
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