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霧雨に 墨の薫りがしたような 樹齢三百 常緑の
椎
(
しい
)
23
人生がなんにもうまくいかなくて
T
K
G
がよく混ざる朝
8
うっすらと雪化粧した遠嶺に「今年も来たね」と『今は』思える(まだ憎くはない)
17
ぎりぎりに追い詰められてしぶしぶと動き出す
質
(
たち
)
何の業果か
13
南天の 赤い実眺めつ 帰り道 明日もおいでと 緑の葉揺れる
21
二週間先にも雪の印なくややほっとしつやや気も抜けて/天気予報
16
蟷螂は色は変われど街暮らし飽きにも飽きて何を待つらむ
6
青春は気持ちであるという名句半信半疑で聞いておきます
13
優しさと いうオブラートに 包まれた 毒薬を飲ませ くちづけをする
4
雨後の如 竿に水滴 降りる霜 暦
捲
(
めく
)
り冬迎へる空
20
蟻地獄
如
(
ごと
)
く今でも抜け出せぬ 君を想って「たら・れば」地獄
31
あおむしが のたりのたりと 歩き行く 色鮮やかに 衣をまとひ
34
この街を自分の街と思えても別れは来ると今日が囁く
7
ゆく秋の硝子を透かすしづけさと 色づく柿に落つる涙と
18
胸当てる 腕に絡みて 咲いた眼は 熟れた戯れ 如何に返さん
7
短歌って「リボンが付いたプレゼント?」箱も中身も大切だから
17
より甘く控えめな
香
(
か
)
の銀木犀金の後追い香り途絶える
22
高速のバスに都会へ帰る人 厚底靴の足の長さよ
20
「一、ニ、三」飛び乗り空を悠々と 一年生の鯨の雲は
8
幾筋も飛行機雲のある空を 風呂敷にして悲しみ包む
11
満開の
金木犀
(
モクセイ
)
の香に つつまれて 練り香水も しばらく要らぬ
20
飛び出した根っこは行き場を探しつつ 静かに蕾の眠りは続く
14
外壁に張り付いているカマキリに小春日和の温き陽が差す
34
そうだよねあれにならってあの方を招き名前で呼びあってみる?
15
手付かずで残す気不味さ耐へかねて 一気にあほる商談のお茶
32
生着せし樹齢二千年オリーブにスペインの風しずかにまとう「ナガシマフアーム」
23
商談が 終わって部屋を 出る時 手付かずのお茶 一気に飲み干す
2
金木犀
(
モクセイ
)
は ベランダまでも香りたり しまい洗いに ふさわしき朝
19
明けきらぬ
東
(
ひむがし
)
の空は 明るくて 昨夜の喧嘩は もう忘れやう
18
「けいにゃん」や また月末に 帰るから お土産持って また帰るから>テーマ詠「固有名詞」ごっこ(笑)
11
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