幾星霜隔てた地から新年をライスケーキを重ねてねがう
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ひとつぶの遺骨を噛んで遂に知るおまえがおれのケーキだったと
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ひとかけのケーキのように簡単にこの感情を飲み下したい
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ここはどこ?わたしはだれ?というノリで全て忘れて生き直したい
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一面のすいか畑を夢見つつ息子が飛ばした種の行方は
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百億の珊瑚のどれも傷つけぬようにひっそり生きてる人魚
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目を細め光のシャワー浴びながら 仕事に向かう今日から霜月
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この漫画もう捨てようか開いたらどっぷりハマりふりだし戻る
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推しの短歌うた当てる確率90%パー 私は貴女の弟子になりたい
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彼の声「大丈夫だよ」録音し 肌身離さず生きていけたら
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テレビ消し21時に始めます 短歌うた読みポチッとマイ・ルーティン
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両想いふたりの気持ちすれ違う "LOVE"と"LIKE"じゃつり合わないよ
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年齢が増えていくこと平等で 失うものも増えていくもの
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庭先のクワガタムシの墓標には君が供えた花弁が増える
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半熟の加減すら意のままにならぬ 生きる全ては何をか言わんや
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肋骨破りあなたへとぶ心臓をくちびる越しに押さえつけていて
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ささくれた心がすべてをだめにした あなたと私とあの子の関係
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ちま猫がオヤツたべるとき「ハグハグ」と リアルに音がする 録音したい
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早起き 蚊 TELアポ 板橋JCT  すぐ「死にたい」と言ってしまう口
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荒波に 滲む頬紅 したたかに きみの背中を 押してあげたい
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繰り返し さきの未来に 馳せるきみ 今日の幸せ 忘れちゃうかな
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反抗期過ぎて笑顔で挨拶を 他所のお子でも感慨深い
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眩しさに 立ちどまる影 縮み行く 真昼を知るたび 眠くなるのに
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やめてくれお砂遊びを今すぐに ここはキッチンそれかたくり粉
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よく熟れた 橙おとした ほっぺたに 齧りつくより さきにキスして
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これなあに?ジャック・オ・ランタン指す娘 そういや一体なんなのかしら
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事実と違うので削除しました
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のどうがい きこえてくるは ジィジの音︵ね︶ 口腔構造 おなじ反響
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紅茶の日 ちょうどスコーンがあるじゃない クリームティーのセットなど家で
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嘘やろー うち小食やねん 回る寿司 どの口が言う 皿二十枚越え
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