さざんくわのくゆる匂ひのすくへるを眦に引けば零るるあか
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休みなく 働く君に せめてもと 朝から癒しの グッズ探すよ
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巧妙な手口はしかの感染はコロナインフルよりも強力
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因縁の対決は大盛り上がりだったカメラじゃなくみなスマホ
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「子を持たむ」と決めし乙女の目はつよく己で哀しみ断つもかなしく
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手荷物を長距離バスの床に置き古里目指す家業を継ぎに
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春季訪れ 散ってゆく 梅の花 見頃のわる時を迎えて
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頭上ゆく声聞き思う早朝に見た黒い鳥あれは白鳥
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鍋の中踊るマカロニくるくると箸で邪魔する無粋なわたし
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ああまたか 「丁寧」「真摯」の繰り返し 何も変わらぬ日本の政治
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バスの中暑くてコートとベスト脱ぎ捨てる指す太陽が春を知らせる
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凪いでゆく波間に石を投げるようにきみの名を呼ぶ まだ生きている
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今日からは 違うオフィスに出勤だ ちょっと心配 でもやるしかない
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被爆した牛飼う人は愛あふれさつの施策に 抗い生かす
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東煌とうこうの夜明けをのぞむ月曜日助走をつける春のあけぼの
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幼き日ライブに行つたおもいでは父と別れた母に寄り添い
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このバンド好きだと聞けば酔いまかせ二十歳も下と歌うスナック
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鮮彩のスカイツリーの写真みせ墨田区在住同郷の友
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被爆せし牛飼う人の優しさに牛は草食む原発知らず \ 希望の牧場
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三月は三つの命日ある月でその日の天気共に忘れじ
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紅葉落ち枯葉も朽ちて似たり咲く楓の色は春の兆しか
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もし我が子 石器時代に産まれたら 自由なれどもWiFiなくて死
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待望の1号4番候補なら期待は大に「あっ目が覚めた」
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簡単に覚えたいなの記憶力あっ期限切れサービス券よ
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恩を売るチャンス遠慮は気が引けていい姿見せたかったがもう
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まだ古希だ開幕ローテ入りへさあ老け込むなまだ若いじゃないか
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春彼岸 苔生す墓の草取りて 線香手向け無沙汰詫びをり 
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昨夜より「寒の戻り」と思はれて雪降りつもり春遠のけり
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食べ過ぎて あわて宅トレ 励みしも お腹の虫と ともに早朝覚醒めざめし
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目覚めては あなたのメール そっと見て 再び寝入る 微笑みの夜
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