服買うがコーデ中々まとまらず毎回同じ服で出かける
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おもしろいよと 押し付けられた恋愛のアニメ はまらなくても はまってみせる
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床に散らかる服のにおいをかぐ 僕はこれから旅に出るのだ
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充分なランチとお喋り堪能し頬をゆるませ「またね!」と四人
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愛車水垢増えた年内に洗い気分もすっきりしよう
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物事の理屈顛末言いたがるこれも一種の老化現象
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名を呼んで 種をまきたい またいつかの 電子の宇宙そらで 星になる人
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傷口をたどるもとうにあともなく 死ぬまで忘れじ あの日誓いしも
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冬の日は果たして重力強いのか 日もすぐ落ちるし 布団も重い
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指おって数える君に会える日を次がいつかも分からないのに
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臘梅の甘い香恋し霜降りる山道歩く春まだ遠く
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真夜中の扉開け放った勇気 波にまかせて凍る流星
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あたたかい羽毛ふとんにくるまって このまま黄泉に でもトイレにはいく
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冬野菜 友より届く 全九種 土作りから 苦労に感謝
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水仕事終えてスマホを手に取れば 指紋認証苦戦して 冬
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ほかほかのコンビニ肉まん手の中に 小さな生き物みたいに大事に
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死にたくないママ死なないでと泣き喚く4歳の子の未来は明るい
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白癬菌つめから消えるその頃に 定年迎ふ革靴さらば
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爪に残る細い筋ある白癬菌 あと十ミリで生え替わるらむ
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ながいながい白癬菌との闘いに ついに終止符打つ時来たり
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どうでもいい私の生活を見る私はどうでもよくない
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友だちと歩いた道と師の言葉に縫い留められていてほつれない
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あこがれた 理想は遠く 高くある それに向かって 背伸びする日々
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この宿は ぬくい仲間が 集う宿 想いを詩に 囲炉裏スマホを囲む
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追いかけた つもりでいたのが 不意に消え 知らぬ街角 見失う傘 
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眠れないどうしようもない感情が溢れてきてもこぼせる人はなし
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街灯が責め立ててくる冬の夜ナイフを持って僕は立ってた
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カウンセリングで初めて気づく 私は褒められて伸びる子だった
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鳥みたいと君が言ってくれたのに いつからあたし飛べなくなった
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にくくう肉球を ぷにぷにさせていただくの うちのたちは きもちよさそで
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