Utakata
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綾川
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妻が短歌好きだというので隠れて始めました。
遠き日にかわいた涙が窓をつたう 君はさながら夏色の硝子
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じつと手を組んで強張る 覚悟捻出 死刑台ではなくただの歯医者で
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差別ではない区別だと言う貴方をじきに 呑みこむ貴方を区分ける機械が
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人間にファーストもセカンドもない 幾万遍も唱えて歩け
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友達かも?Facebookに勧められ 君にはそうか友に見えるのか
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宗教の幼き二世疑いなき眼 とすれ違い呑む息が咽び出す
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女から借金続けて生死不明 大昔の友生きてる気はする
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目を凝らし耳を砥いでない今はもう 見えず繋がらずの詩神経
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紫陽花の 死骸が発する色もまた そっと静かに逆巻いている
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このくにに体があるらしいけどそこには鏡がある本当は
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外人の老人のせいあいつのせい 美しい国自己責任省
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血巡りを詩的に浸せば言葉澄む それで生き易くはならないあはれ
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腕のない猿と顔ない女の子 さてわたしにはなにがないだろ
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波に足浸しているみたいな音 てあの子言ってた曲聴く痛み
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ある日死ぬ スマホで文字うつこの刹那でも そう慄いて 生きて死ぬ
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東京の ご立派家々眺めては 羨ましくないそう思い込む
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『キッズ・ファミリー大歓迎』 つまり招かれざる客と知る
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喫煙所 煙草弾いて火の種潰え 労働めいた雨 身に絡まる
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時よ止め 仕事よ止まれ 金はくれ 念じてまどろむ午前四時
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線路さん 続くか何処まで いつまでか 死と名の付いてる紋切までか
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いつだって 世の中央値を気にしてる 半分より上半分よりは
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不安なの あなたがいるから 不安なの いなくなったりしないでほしい
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海が見たい ありふれてるのに 根雪のような 強迫観念だけで見る波
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東大前 駅のベンチは空いてない 君等の得意なパイの独占
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泡のよう もしくは花火 または霊 浮雲言葉はスマホに消えて
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