おかん晩ご飯なんなん生姜焼き退屈なフルコースの肉
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ロッテリアのバーガーを食むロッテリアのバーガーを自分は買える
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ため息を「息をついているだけ」という言い換えをする自分のために
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生きているだけでお金が消えていく何にも悪いことしてないよ
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想い人多くの出会い重ねたが初めてなるか許されぬ恋
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なら何故に夢にまで出て微笑むか ならば構わぬ毒皿食らえ/何もしてませんよ!
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好きだとて気持ちブレーキかけざるを得ぬはあのひと他人ひとの妻ゆえ/えっ!?
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水滴をいちいち受け止め鳴るシンク 大げさなんだよ泣いたくらいで
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宝石は傷つけられて輝いている 傷を傷とも見せないままで
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うたたねをしている間カルピスの濃度のことだけ考えていた
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終電を しきりに気にする姿見て 消えゆく愛を せつなく察す
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きみの眼は踏みつけられて色づいた生花を薪に輝いている
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君乗れる背丈になったかジェットコースター 二人後悔頂上付近で
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きみならばどんな場所でも幸せになれるからもう発つ時間だよ
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親のないぼくらを友とせんせいが一人前のひとにしていく
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読む前に新しい本買いまくり本棚埋まる読書の秋
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創作が出来なくなった秋の夜は買いためていた本を読むのみ
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紅葉も今年は幾分遅めとか気にして予定を組むのも楽し
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出金渋沢さんに会えたけどすぐにお別れまた会えるよね
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たのしみがいつか終われる難しき人生の秋歩き出します
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何事も楽しくないと続かない「きつい」を捨て「楽しい」に変えて
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きみと見たあの日の流れ星ここにありますときどき光っています/題『です・ます』
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お手紙が羽ばたきそうだ新しい百十円の切手を貼れば/題『円』
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わたくしの怒りをすべて受け止めて連打に耐えるenterのキー/題『止』
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嘘吐きと交流するくらいなら孤独の道を進むと決めた
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さいきんは ねこたち ねるまえ しんしつ寝室に いってまってる あいらしきかな
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デザートに焼きいもパフェほかほかの乱切り芋がアイスを溶かす
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軽快にミシンはかどる秋の午後次のランチに間に合うように
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果てしなく伸びる舗装の並木道秋の気配が私ゆるめる
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ミシミシと痛む右足かかえども進むミシンはいつもまっすぐ
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