青と白 左右異なる靴下で駆け回れる子が育ちました
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置きわすれられしニットのセーターに顔うづむればにほひなつかし
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落書きのアートのあまりのみごとさに尻を拭くのを忘れて出ちゃった
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五七五は顔と体幹 七七は足腰性器 歌になる僕
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古着捨て「大好きだつた」と子が泣ひて罪悪感のもえるごみの日
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おこったらこわいんですよ かみますよ されるがままのおじいさん猫
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秋曇り 風無き道を 一人行く 見上げた空に セキレイ一羽
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気まぐれな蝶さながらに潮風に吹かれ彼女は海路ヘいでん 
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ご時勢も見なきゃ駄目だぞと無口な厳父ある時言いおり
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お菓子のもらえないタダ働きのお茶係 ハロウィンの職場
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悪質な誹謗中傷受けた人 大人対応されて感服
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得意げにバケツに入ってみるものの派手に転んで一歳は泣く
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夏過ぎて早くなりゆくバイバイの時間に寂しさ漂う夕暮れ
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次世代を 愛し育み 育てれば 年金少し 減らしていいよ
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大人らの 都合に合わせ 生きている 子供らたちの 声を聴き分け
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幼子の 手を取りなぜか 懐かしい ずっと昔の 幼子の頃
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まだ生きて 善を行い いい人に なろうじゃないか 老人達よ
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人生は 夢か幻 先人が 残した言葉 ズドンと来ます
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一瞬の 時を捉えて 人生を 語るべからず 時は流れて
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美しい 姿形も 彼岸まで 茎は腐りて 土に戻りて
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植物も 人間さえも 生物は 老いたる時が いずれは来る
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凛として見目麗しき佇まい夢にまで出て困らせる人
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落書きに「ママ大好き」と書いてありゃ消すに消せなくなっちゃうじゃない
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血も地も取っ払っていだいた毒でも あなたを正しく愛してる 
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コンビニで買える驚き陸別のフキの土佐煮ニシン甘酢漬け
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この想い 届けと歌謡が流れ来る 届けどもわ か理解らねば 虚しい
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想像の翼はばたけ 言の葉の空をわたれよ 花しらぬ雁
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お互いに 醜い顔を 見ないよう 空を見上げて 天を仰いで
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あなどるな人は見かけによらぬもの彼なら出来る見ていてごらん
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遺されてカクテルの色ふたりで行った神代じんだいのスイレンの蒼
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