吹き変はる風にて空に知らるるは天の戸よりや秋は来ぬらむ
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袂にや秋はたつらむ夏衣ひとへに涼し夜はの初風
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石破きて河野と進次郎もきて僕もいっちゃう?総裁選に
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ラベンダーティーで頓服流し込む 低カフェインだよ大目にみてね
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遠い夏 二人の笑顔まぶしくて 人込みの中君の影追う
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爪痕がやけに綺麗で捨てられた時の形を崩せない紙
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ひげそれば かがみもみずに マスクかけ 歯医者終わって 鏡で鼻毛 / 電気カミソリ
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かいものに ゆく前ズボン はきかえた ついてリストは 洗濯機の中
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やわらかなしらべの歌を詠まんとてゴルフの後の身体古希古希コキコキ
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脳ドック妻のLINEは異常なし「いいね!」スタンプ全部送るよ
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「そうだよね」初めて口に出すけれど「ウーバーイーツはセレブ御用達」
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「予約なしで上れます」と聞いてから「スカイツリー」が妻の口癖
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なんとなく流したプレイリストのその曲はあの人との思い出の
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猫の日だが 今日はどうしても帰れない わが猫らには明日お土産オヤツを
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気を失う蒼さの中に浮く雲を 今だけ時間を気にせず眺める
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寂しさに胸が痛むのは誰でもかマンモスを追う人でもそうか
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「借金が生きる理由とか嫌やんか」それはそうだね確かにそうだね
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この先も一人で生きていくらしい謎のセミナーに10万払う
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「お母さん」 呼びつつ額 撫で居れば 我に応えしか ゆるりまばたき
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妹の車 自動で暖房る 十勝の街は 肌寒の雨
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台風のノロノロ速度がうらめしい 予定いっそう立てづらくなり
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退院の予定おおよそ目処がつき のこる問題は我の移動日
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体育館ラケットの音ビュンビュンとセミの声より響く夏かな
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暑中見舞いあっと言う間に通りすぎ残暑御見舞い申し上げます
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子の日焼け 痛がる肌に薬塗り 平和を祈る八月六日
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地の果てまで 黄金こがねの玉が ゴロゴロと 整列なして 秋様迎え / 玉ねぎ畑
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「今飼いたい猫種」アンケートどれも可愛いが みんな「うちの子」がきっと一番
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コンビニでパンとおにぎり釣り銭がお店の名前当たりの気分
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明けなくに関吹き越ゆる初風に秋を知るらむ須磨の浦人
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「まぁいいや」急の便意の勢いでマスク忘れてコンビニ入る
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