西日差し 揺れるカーテン 二人きり 秋が来れども 気温下がらず
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まんまるい吸盤ガラスに張り付かすヤモリを照らすハーベストムーン
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空は少し遠ざかり秋の顔立ち 汗で矛盾を纏う朝
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つまらない大人になってしまったわ 薬指の輪かざす曇天
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月に願う どうぞこのまま つつがなく 今年も過ぎゆけ 感謝と祈り
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わが窓をそっと見おろす月に棲むたれみみ・ちびみみ私のうさぎ
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クッションを並べてダイブはみ出した足を強打し夏は終わった
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ワイルドターキーハイボールロング缶 河口近くの放水路で独り呑む 堅茹で卵ハードボイルドな俺
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三つ上 先輩ジジイ 子供らの 前でセーラー ムーンを踊る
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ふらついて赤い血飛沫流し行くあなたを今も探し出したい
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この恋を 大人になっても 思い出す そのとき 君が 隣りにいてよ
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嫌なこと 解釈を変え 品を変え 歪められても 心を守る
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MJもこの満月のステージで魅せてるだろうかムーンウォークを /マイケルジャクソン
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傷跡も 意識しないと 忘れられ 嫌な罪さえ 親しみ覚え
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若き日に 胸熱くした 恋心 時は流れて 今は「胸焼け」…
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夜に開いた完全無欠の真円に 出づる言葉はそれぞ月並み
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十五夜を明日と間違え本仏に備えた麦茶夜もそぞろに
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来る秋を楽しむ準備少しずつ 残暑を耐える よすが としをり
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脳内で火照る空気を吐き出した鼻腔をみたす秋の涼風
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夜寒し明日の昼を思案せば「吹きすさぶ風じゃ」本仏どしんと
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中秋の 名月臨む 双眼鏡 秋の象徴 両目一杯
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いちばんに 見つけた秋の 訪れは  夜風も一緒に 握る君の手
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愛を知る 誰もが知ってる 僕はまだ 知らない 君に 教えてほしい
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酷暑の夕群衆の一人となりてすべての祖先胸で呼び掛け
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道端の小鳥の亡き骸涙さえ誘わずひっそり土へと還る
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みなさまが 綺麗、綺麗と 囃すので 日々遠ざかる 含羞の月
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隣にはいない君の愛してるだけそのまま生きて今日まで届く
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ふわふわのあの雲だけが公平で誰の上にも降れる初雪
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缶よりもコーラは瓶が美味いんだプールの帰りに飲んでた思い出
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気のせいか?ペットボトルで飲むよりも缶のが美味いコーラの味は
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