通夜の帰路 故人を悼むかの如く 青白く優しく照らす月
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怪獣をパパに任せて暗闇でポテチ貪りママは落ち着く
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通話越しの 寝息に、わがままな僕は 寝て欲しくなくて 「おやすみ」と言う
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満月や煙草吸う間に少しづつ 角度あげたり1センチ1センチ
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喜びの森がゆっくり増える日に累乗している互いの砂漠
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久々に使うPC更新の波波波に溺れそうだよ
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なりわいのいたづらなりぬともがらを 慰みのぼれ花待ちの月
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替え玉を頼む間合いを見計らう麺のかたさに迷いはないと
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改札で 別れ惜しんで 手を振れば 君も振り向き 手を振り返す
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亀の背に乗れるヤモリを想像す ホッコリ光景 utakataをかし
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友人の 投稿見つけ 返歌する 歓喜の声に 顔がほころぶ
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端的に事実をいふと私には生きることそれ自体がつらい
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鉄道も 絶えて久しく なりにけり それにつけても 早期復興
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墓参りみなで行こうと云ってくれ心華やぐ昼下がりかな
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今もなお幾つも幾つも忘れない子どもの頃の母の言葉を
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だんだんと記憶薄れる老いた母 かくも時とは残酷なもの
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もしヤモリ家守君 僕の家にも出てきたら 亀と一緒に育ててみたい
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糸魚川 翡翠の浜を車窓から 大火の跡は瞬間に過ぎ
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紺霞む越中湾の水平線 大風車おおかざぐるま電気を作り
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あの時はこんな未来が待ってると 思いもよらず3.11さんてんいちいち
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utakataに 短歌投稿 する我の 古文の成績 レッドラインなり
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「じいちゃん楽しくないから行きたくない」 残酷だけど素直な感想
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銀座にて鰻を食べて君が言う「からあげクンの次に美味しい」

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飛ぶように過ぎ行く日々でも映るのは ずっとずっと同じ人たち
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スマホにて花にかざせば答えありスマホに学ぶ花々の名を
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住所欄 部屋番号は君にだけ教えたいから空欄にする
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今朝見れば風呂場の隅に守宮やもりいて食べ物ないよと外に連れ出す
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新人の議員が首相を諌めてるそんな国に住んでる吾ら
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カルディから届いた箱をやっと開け 買いだめ確認 クイニーアマン他
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しだれ梅 京都あたりで見頃かな 降り注ぐよに したたる春よ
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