脳みその「余計なことを考えない機能」が出てきたものが月経
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犬がいる人はいいよな いない人にも平等なやかんの温度
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瞳の黒いところにわたしが写るほどまっすぐに見て話をするひと
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映画とか見てない本も読んでないそれでも続いてしまう生活
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終電のホームで買ったコカコーラ優しく沁みるはひとくちめだけ
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連打する⌘+Zせっかくのネイルも人差し指から剥げる
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きみの輪郭をなぞって形作る光でさえも柔らかくいて
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NHK ラジオと一緒に ひやうぃごう 40余年の やり残していた 宿題をする
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炊きたての白いご飯に混ぜ込めば塩味きいた豆ご飯かな
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細やかに 予定をうまく こなせたら 自分天才 自画自賛する
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背中押し世界を拡げるYouTube老後の友よ仲良くしてね
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明日から彼と呼んでたその人を旦那さんと呼べる幸せ
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セザンヌの廃盤になった口紅を求め旅するメルカリの森
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軟骨をコトコト煮立てトロトロに明日のお肌はきっとプルプル
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海岸にひっくり返した砂時計 ポートタワーのエレベーターは下る
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要るものと要らないものに囲まれてアリスは住んだ雑物の国
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青空に米津玄師の声響く桜の後に、パプリカ、植えろと
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一年にたった3日のお楽しみ花降る道のピンクの絨毯
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すれ違い回り道とか繰り返し心がガッチしたのは1秒
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読む本と読まなきゃいけない本の間に読むべき本をそっと押し込む
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衣つけカラリと揚げたミョウガタケ食べられること初めて知った今日
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筋に沿い力を入れて引き裂けばコロコロコロとグリーンピース 
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間引きした茗荷の茎の皮むけば翡翠色したちっちゃな竹ノ子
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悩んでも 立ち止まっても 再びまた笑顔 背筋ピンとした 貴女が素敵
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いつなのか終わりの終わりさよならをしても見えない二人の行方
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香り追い顔を上げれば春のに白く輝くジャスミンの花
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巨悪には知らぬ存ぜぬ警官は 違反切符を堂々と切る
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二年越し最愛だった人からの着信を切る迷いと覚悟
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絆創膏貼らずに治す傷ならば涙流すも心の手当て
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暖かい絹の毛布に包まれて彼女のマントを思い出し泣く
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