焼けついた日傘の影を追う道の蜃気楼すら夏に飽きてる
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ナイターの ない夏至の夜 うっかりと ひらいてしまった つれない家計簿
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反論されるのが怖くて またユスリカとして生きていく 
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寝たきりの去年の夏至の日かげろうのごとく揺らめく記憶の中で
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どこかまだ後ろめたいような気がして 辺り見回す寄り道の夜
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もう何度シンデレラボーイ聴きながら あの人の彼女演じたことか
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ふと黙る若手社員になけなしの非を認めたくなる弱気な私
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偽りの 渦の中から 這い上がり もう戻らない わたしのままで
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掴まれた 心の奥の 煌めきに ついた嘘さえ 愛に見えたよ
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洗濯機が止まったときのメロディが本日我が家の唯一の音
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昼休みの公園 鳩の僕と雀の君の二羽だけの時間
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エアコンの効いた部屋でのお昼寝は夢まで涼し夏至の日の午後
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昨日まで空映してた水の田も稲の葉伸びて緑深々
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異国の地で働くあなたに届くかな 思い綴ったこの手紙とか
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ニッポンのエアコンの風集めたり 梅雨空北に押し上げて、夏至
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梅雨中の 晴れにまみれた 夏至の日に 西日の作業場 なすすべもなし
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日常 寝床に就き朝まで光を浴びる その時僕は欲望のベーゴマで遊ぶ
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かき氷 ソフトクリーム いちごパフェ 編みもの熱冷めやらず 初めてつくるものばかり
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星の夜 姿見になる 店の前 浴衣のおりひめ 前髪直す
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彼女のサンダルに砂がついた またもう一度、浜辺で抱擁を交わす
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月にくちづけするキリンの足元で血を流し続けるわたしたち
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指の間を するりすり抜け 慌てたの? 恋人ごっこの 相手は終い
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夏椿 一日花の 儚さよ 真白きべべも 夕暮に落つ
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昼過ぎの洋画を横目に漫然と動物たちの村を開拓
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バスの旅友の居眠り横顔に我のみぞ知る試練があり
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でかいテレビが欲しいねとぼやく君 視線の先に小さなマツコ
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やわやわになったバナナを 粗く潰し レンチンバナナケーキに蜂蜜>ちょい足し
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紫陽花の葉末の露のひかる朝アマガエルじっと緑に染まる
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草刈りて青野の匂ひに安堵する梅雨の晴れ間の百草手強し
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本日を以て営業時間だけ 漸次ぜんじ短縮して参ります /太陽運営管理局より 「夏至」
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