車窓から カートに乗った犬 見かけ 信楽焼の狸のような
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今はまだ 我慢のし時 耐え時と そうじゃない時 いつかくるのか 
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花は咲きまた散りゆくを人の世に老いてあるのはただ見るためか
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どうしても怖いことだと思ってる 実はそれほど怖くはないよ
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散歩中 公園の池 ボーッと眺め 異次元に入り 時間が止まる
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馬鹿にされ ぶっ飛んでいる アイデアを 成功者には 乗り越える壁
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沈丁花 幸せの香に そっと触れ 球形かわい 春が聞こえる
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夢を見た 水族館の 大ガラス 割れて津波に 飲み込まれてる
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コンクリの隙間を割って首もたげ 咲いたタンポポ 春よ春よと
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咲き初むる菜の花 雨粒纏ひたり 懐かし総合運動公園
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夢の内容なか えらい矛盾が多くって 寝ぼけまなこで 辻褄合わす
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ゴハンあと うろうろしてて ひえたてあし手足 ねこは おかあちゃんで あっためるなり
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あなたにね会いたくなって指先でスワイプしたら春がこぼれた
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国会の饅頭クッキータオル等詰め合わせにして配ればよろし
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災害や物価をちょっとわきに置き責めてる姿もちょっと興ざめ
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もしいつか 家族増えたら 花見して 横に並んで 微笑みうかべ
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会いたいと思うけれども会いたくない会うのが怖いがそれでも会いたい
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朝晩の交流やりとりなんてどうでもいいよねあなたには分かってるんだよこれは片恋小さな胸に秘める想いよ
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一口で飲み干すもよし 人生の飲み残しだし 終活なんて
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さざんくわのくゆる匂ひのすくへるを眦に引けば零るるあか
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休みなく 働く君に せめてもと 朝から癒しの グッズ探すよ
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巧妙な手口はしかの感染はコロナインフルよりも強力
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因縁の対決は大盛り上がりだったカメラじゃなくみなスマホ
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「子を持たむ」と決めし乙女の目はつよく己で哀しみ断つもかなしく
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手荷物を長距離バスの床に置き古里目指す家業を継ぎに
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春季訪れ 散ってゆく 梅の花 見頃のわる時を迎えて
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頭上ゆく声聞き思う早朝に見た黒い鳥あれは白鳥
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鍋の中踊るマカロニくるくると箸で邪魔する無粋なわたし
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ああまたか 「丁寧」「真摯」の繰り返し 何も変わらぬ日本の政治
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バスの中暑くてコートとベスト脱ぎ捨てる指す太陽が春を知らせる
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