午前四時 目覚めて月を探したら 孤独を溶かす 蜜のしずくだ
27
二月にんがつの午後に歩かば聞こへ来る公民館より懐かし叙情歌
35
梅が枝に降りし小雪の消え残り目白しば鳴く小さな声で
22
辛酸を 舐めて麻痺した この舌に 効くものはなし 私は無敵
22
図書券の礼を言いつつ現金がよかったなってこどもごころに
31
若人の「恋詩」読みて 過去想ふ 手のひら見つめ 溜息の午後
41
仏頭にさき傷あり境内けいだいの庭の日陰に斑雪はだれ残れり
18
スパ銭に行くを慎む数日がぼちぼち来るの月のつとめよ
6
一生の 振り子を持つは 運命と 知れども今は 君に預ける
7
再調査 済めば一刻 再稼働 我の人生の 基準値知らず
8
今日もまた やさしい人の朗らかな挨拶だけで生き延びていた
11
作っては比べて作りまた比べ 好きで終われぬ 終わらぬ創作
8
言語化はできないけれど諦めず突っ走る古希まだ若いから
22
人並みに悩みはしますただ持続しないんですよそれが悩みで
23
春忘れ芽吹きを忘れしおれゆく市井の一票どこかに消えた
16
アスファルト染めて椿の落ちにけり音のするよな潔さかな
25
新しいケリケリ猫に渡したら猫喜んで蹴りに蹴りけり
20
窓覗く 君の街にも 積もるかな 雪よ舞え舞え 想いよ届け
10
丹田にカイロ貼っても痩せません一月以上試してみました
7
乱気流 揺れる機内で 父親は 専用飛行機 赤子を揺らす
6
ひねり独楽ごまかさりこそりと卓上に朗らに回りコトリと絶えて
16
いかずちの身を貫いて落ちるの蝶の羽音に仏の笑まい
14
体操で 見上げた空に 雲ひとつ 恐竜のかたち 楽しい朝だ
18
若人が雪と氷を友として 命謳歌すミラノコルティナ
19
なお貧す豪奢に遠きリノベーション浴衣羽織れば気分は夏日/折句
13
喉通り落ちていく水冷たさを介し知らない胃のかたち告げる
8
春の花春に色づき終わるようその花束は君の華束
20
みなさんのいいねをもらい満足だだがまだまだないいねをくれよ
12
独り占めしたい景色を長靴に詰めるみぞれが降る日のために
12
ヤフオクでメモリ二枚を落札し爺医なれども若者気分
9