うまくない 血を入れ過ぎた チョコみたい 短歌のふりした プロパガンダは
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彼岸より戻りし切り身に繁栄を 鮪に成りて 男は望む/映画『デッド寿司』
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雪国の春雪原せつげんの凍み渡り これに勝る愉しみは無し/異論は認める
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こうべ垂れスマホを覗く駅構内稲穂がたわわに実っているわ
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一生の 振り子を持つは 運命と 知れども今は 君に預ける
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再調査 済めば一刻 再稼働 我の人生の 基準値知らず
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「友達と遊べるのって最高だね」 公園の子よ どうかそのまま
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いまはまだ「他国や財務省のせい」 やがて言い出す「国民のせい」
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屋根裏に猫が住んでいる時は 天井は床として生きていく 
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乱気流 揺れる機内で 父親は 専用飛行機 赤子を揺らす
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淋しさを隠して空を見上げてる 私の心この手で包む
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音もなく輝き出した八月に マヌケな顔で会釈しました
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空腹だ バレンタインも 忍者めし 増えるタスクを 噛んで飲み込む 
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うっとりと メロンの如く 美しき ひびりたる 失恋も有り
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青空に枝を広げる大木のそれぞれ抱く宿り木まろき
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あの子は良いなぁ、強がりってなんの意味もない。何のためにこんなに意地はってるの
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こっからここまで沢山歩いたね、まだ目がキラキラしてる。あなたって綺麗ね
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白黒をはっきりさせてばっかりじゃ息苦しくて仕方がないや
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今月は日曜日から始まりて月の終わりが土曜日となる
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真っ白なレースのカーテン揺らしつつ 春風ふわり 部屋へ迷い込む
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飲み会だ!またはぐれたぞ!余ってる飯を食べるぞ!また行きたいぞ!
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立ち上る 湯気の向こうに 宝島 バスタブ号の ジャックスパロウ
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ぼんやりと過ごす時間は自分へのご褒美なんだ頑張ったもの
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幾春いくはるを 越えれど 未だ芽吹かざる 蕾の秘める恋よ 何色
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福豆を年の数だけ喰む夕べ膝で微睡む猫大あくび
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萎れたるポインセチアの花殻を摘みて春光注ぐ如月
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海の街 淡き海月くらげの 幻か ビニール傘が 連なりて行く
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夫逝きて三年みとせ目の春紅梅の咲きて嬉しや命の満ちる
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バス停のおじいちゃんの笑顔こそこの街に咲いた 最初のさくら
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じゃあね、って 手を振った君の 背は遠い ひとり教室 あまりにも恋だ
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