道すがらイヤイヤ転がる子の姿手を焼く母はかつての私
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ダンボール無限に広がる使い道今日は剣盾勇者に変身
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大あくび隣で君もあくびしてまどろむ君との優しい時間
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けんけんと 声を響かせ 春告げる  梅の花より 鮮やかな君  
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白菜の葉にくるまれて沈んでく鍋の底にてぐらぐら踊る
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祖母孝行 卒寿の年に ランドセル  われの息子は 貴女あなた曾孫ひまご
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大人にも(もしくは大人だからこそ)具無し炒飯を作る日がある
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一休のなんとかなるをなんとなく有難がって鰯の頭
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甘やかな乙女、世界はそれだけ おこりんぼの殿方も削げば無垢な少女のかたち
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強風に押し戻されつ突き進む あの鳥のごと きょうも前進!
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ヒソヒソと額合わせてウイスキヰロックグラスで踊るわたくし
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難題は一晩経っても難題で青蛙ちょこんと突っつき笑ってみる
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燈の下おれはをんなを身に纏い秘密が肌蹴る香の煙
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薄幸の パウダースノーに 積もられて 子を待つ雪の ダルマがポツン
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野辺のべの梅 冴える空気に さらされて  あかきがして 鮮やかとなる
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やったことないことするといいらしいコーラでも飲んでみようか
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さはさりながら一介の今際いまわきわに行き暮れて海猫ひとつ映る影なし
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イメトレは馴染みのOLDだるまでワンショット此岸しがんはしのちびたベンチで
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窓に差す陽を握る手の小さきを 光は溢れて我に開けり
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探しても あなたの中には もう居ない 半年前の 綺麗な私
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たまらんなぁ喉元通る黄金の泡の刺激で疲労回復
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晦日の夜 踵の減った父の靴 磨きあげたし 除夜の鐘聞く
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ほろ酔いに茶葉ほどけゆく数分の 『リンダリンダ』全力で聴く
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大阪でGoogleマップついに閉じ おばちゃん指す指冬の陽は濃し
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彼年の屋台の灯りに導かれ 金魚片手に繋ぐ父の手
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ボロ負けや 卓に投げ込む 千点棒 追っかけリーチが 倍満で飛び
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彼の前で肩先震はす君からの  「二月の義理」の黒より苦し
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珈琲のドリップ玉の聞きながらやる気モードのスイッチを押す
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眼を伏して ほどく御髪おぐしに桃のかう 百夜ももよいらして、待っているから
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シィ、ひと指立ててウイスキヰ 喉の灯ゆれて 眇めるわたくし
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