降り積もる 雪に吸わるる 音もなし 霜柱踏みて待ち人来たる 灯り灯り 馬いななくや
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眠い朝 目に鮮やかな みどり色 菜花の里に 春隣はるとなるなり
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白き花ひらかんとする沈丁花待ち遠しかな芳しき
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洗濯機回っているけど洗剤を 入れたかどうか思い出せない/歳なのか、最近の良くあるある…
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人殺す武器の輸出で金儲け泥の道行く美し日本
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AIの指示に従ひパソコンの設定変更を半日で終ふ
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生き急ぐ みたいに本の まだ先の ページをめくる 春前の風
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髪撫でて 振り向く空は 花曇り 滲む日傾き あなたは香る
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空回る心の遠心力だけで 空が飛べそう春が来ますね /「緊張」
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防空頭巾爛れて千々に孔開きぬ蒙る儘焼かる火に
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英雄の惨殺オイル垂らしころしかたなど教へてやりし は
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徴兵遁れられず若き丈累々と希望の旗のもとに殺さる
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原爆忌無精卵を庫に飼はば生まれ死ぬ耶蘇かは知らず
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殺すなと 描いた太郎の 缶バッジ 見かけて少し 泣き面に 春
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いたずらは得意謝るのは苦手似たもの親子並んで午睡ひるね
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畑 終はたおへて 薄暮に浮かぶ 白き月 弥生最初の 望月を待つ
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どうしたのなぜ箱の中に寝ているの外はざざ降り時間が止まる
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日中は暖房のいらぬ日のつづきありがたけれど夏が気がかり
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誰から 頼まれている 訳じゃなく 詠んでいるから 詠めるようになる
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抱かるる稚児の指さす若葉へと春はたをやに森ひらけゆく
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トレンドに「戦争とめて来る」とあり卵の殻をせはしく割りぬ
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お雛様お内裏様と並ぶ位置一年ごとに入れ替えてみる
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またいつか会えると言った癖に目さえ合わせてくれなかったね、点P
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本能のおもむくままにの人は理性を消して野生むきだし
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着実に進む浮足立たずさあ待望になれ青春になれ
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オイとだけ愛犬を呼ぶ祖父なれど目を細くして皿に水汲む
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虚無感を 煽る言葉を 迎え撃つ ミサイルほどの 絵空事 欲しい
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神の目に留まって初めて点Pは星座になってたかしに会えた
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来るときは静かなんだな帰りには何故こんなにも騒ぐ白鳥
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​初孫を抱けばミルクの匂ひして「あ」と「ぶ」でかぞふ雛人形ゐ
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