先日の「飛ぶ教室」が「みるラジオ」源一郎さんの顔拝みたし
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三年の成長思いジンワリと胸熱くなる七五三の日
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嬉しさと気恥ずかしさをないまぜに赤い着物で娘が笑う
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われの気持ち君には全部見えている夫婦だからと君がわれに言う
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日本だけ?ボジョレヌーボー騒ぐのは 円安響き今年は静か
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孫娘の七つを祝う宮参り古希をむかえし吾も晴れ着で
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赤色の幟に白字で書かれたる大売出しはもう来ないのか/Black Friday
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少年は 一番星の 輝きに ついぞ気付かず 家路を駆ける
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北の国へ帰り、荷造り開始、なかなか進まず久々の引越し
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生業なりわい苦海くかい舳先へさきなるひんがし照らすアルデバランや
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降って消え降って消えして斑雪はだらゆき日陰に残り冬進みゆく
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我の手で母の名書いた冬パジャマ 袖通す夜はちょっと切ない /ケアハウスで着るはずの…
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極北の漁村の娘が街に出て化粧覚えた塩梅の花
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だいすち、と心の中の三歳がふぞろいな歯をむき出しにする
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ともだちに耳を倒して上を向く このひとになでられてうれしい
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笑うのは私をいつくしむからでかんぺきにならなくてよかった
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初冬はつふゆに 木枯らしが吹きの葉舞う 日に日に近づく 厳しき冬が 
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黄金の銀杏いちょうの枝はさんばらの妖怪を呼ぶ梢のカラス
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ハイネックから“ぬぅ”とゆっくり顔出せば 祖母が“トックリ”と呼んだ記憶が
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設定をダークモードに切り替えて見てる世界はまやかしだらけ
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ぬくそうに染まってる木も風に乗りわーっと走る落ち葉も愛らし
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一万歩ムリだそんなに歩けないだけども連れが短歌であれば
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公園に落ち葉が多いと苦情とかあるというから訳がわからん
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細君を亡くした友のつぶやきぬ 家事がこんなに大変だとは
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秋と冬 肌とマフラー その狭間 想いをそっと 閉じ込めている
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今日もまたパラレルワールド飛び込んで 逢えぬ貴方の手を取り踊る
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喜びに華やぐ気持ちそのままにスキップしててもいいよね別に
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目の前をひらひらとゆく蝶がおこす風は、どこかで竜巻となる。
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手拍子でダンスバトルが始まってチャチャチャのリズムで踊りだす父
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ヤドカリをヤド蟹だって言う祖母の昔ばなしは信じていたい
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