「産むんでしょ」「妊娠したの?」「孫はまだ?」フローリングの蟻をつぶした
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洗濯がはかどる天気だ お隣のベランダから微かな鼻歌
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山を越え川を横切り風に乗り気にも留めずに鳥は羽ばたく
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何にでもなれるし何でもある国でひとりの不在に錨を下ろす
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本棚も椅子もベッドも溶けていく 夜に溶けない私は一人
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石投げて波紋。小石投げて波紋。伸びた影までズックで石けり
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朝起きて時代劇見て気になりて原作を買う百十円にて/NHK・陽炎の辻
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縁側で我が良き友とヘボ将棋 詰みを憎んで人を憎まず
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吹く雲のひかる絹糸撚り合わせ風にながすはほのかな心地
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ひっそりと ロフトへ昇り 歌綴る 小さな灯り 私を染める
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長渕も美空ひばりもXエックスも平成元年流行歌きく
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木漏れ日の流れる川の咲く花の 命にひれ伏す我は人なり
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うっとりと五感を抜ける潮風に四月の海を確かめている
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焦げやすいフライパンを捨てる前他の使いみち考えてみる
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お供えを食べた鴉がお礼にとお地蔵さんの頭に糞を
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もう少し黒めの薔薇はありますか 忘れたくない人に贈ります
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この時期が一番夏を忘れてて 都合良すぎる「夏」に恋する
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くだらない世界が少し輝いた 君が笑って空気が揺れた
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まなじりが下がり優しさ増す表情かほの 老いか愛かは問ふまでもなく
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点々と 続く足跡追いかけて  愛しき愛猫きみは陽だまりの中 
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ダッフィーの緩い温もり抱いて寝る山里は 冬ぞさびしさ 勝りける 人目も草も かれぬと思へば /28/100/ 源宗于朝臣
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日焼けせし八手の若葉が気になりゐて間日まびなればよしと移植するなり
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あちあちのシチューの蕪をたっぷりと盛って差し出す小さな復讐
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蝶の舞う 春うららかに つむじ風 明日の行方は 誰ぞ知るらむ
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「ごめんね」がコーラの泡に溶けなくて我が子の背中を追う帰り道
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旅先で 旅館の子どもと 知り合って 帰っちゃうの?と 聞く子にさよなら
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あのね私が短歌を始めたのはあなたが素敵だったからです
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漆黒の闇歩きつつ思い出すかつての悔いと永遠トワの別れを
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何かこう棲む星多分間違えて生きおるような自分呆れて
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ドライブが苦手だったね いつまでも  早く帰ろと か細い鳴き声
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