従軍か非国民かとよも問はば殉ずるに価するやにっぽん
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がたがたと軋みそめたる島嶼にて竹槍のごと揃ふミサイル
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フォルクスワーゲン車線変更占拠すにリチャードマットと書き加へつつ
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雨夜うやにだけ 痛む古傷 丸まりて うつらうつらと 夜の雨音
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「沖縄は日本固有の領土です」政府広報からまはりつつ
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心証の悪き支那人そのままにかがみのごとく 黄の膚を見つ
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崩れ去る秩序、断絶、平和の終焉。ベルリン以降をいくるものとし
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暗黙に断罪されをり疑はざれば狂ひ初むのみ早鐘が音は
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底深く紫陽花の闇ひろごりて死を近うせる井には滑車を
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ここにない。あなたが欲す、そう、『希望』みたいな言葉。さわれたら、熱。
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「どちらでもない」世界だと言い聞かす 何にもしたくないからだよね
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希望なら手に入るけど絶望を歌うためには足りぬ文字数
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処理水と訓じたることただちには影響なきこと国のいふこと
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暗黙に仮想敵国現実の敵国となり 恐怖に拠る淘治
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利き腕にかたぶく重心コロナゆゑ千鳥足にて揺るる視界は
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行かなかった解散ライブ再生し部屋に時間の塊が降る
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かっこいい言葉遣いに無理してる?感じたことをそのまま言って
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手をつなぐ 幼き姉弟きょうだい レンズにて ふいに涙滲むは 老いの緩みか
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しらけたるラテアートに泛ぶアヒル「資本」飼ひならされてつかの間
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書き損じばかり所詮衝動の滅ぼせるまできさまをにくむ
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つまらないおとなになったあの時のかえらぬ傷が疼くのだった
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肘ついてテレビ観ながら食事する。子が出てゆけば母脱ぎ捨てて
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書物をば 積ん読にして 砦にす 五畳の書斎 わが祖国なり
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真ん中を行く人 僕は掘って行く ここでさよなら、地球のみんな
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アレ、ソレと 指示代名詞 電波にす 仲良き符丁も 老いほろ苦く
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体温が宿るシーツに包まれて窓の隙間はさわさわと秋
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旅に出る 切なきイントロ 若き唄 二気筒のバイク 風に乗せし夏
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きみたちの頭の中に入ってる型が役に立たない日がすぐに来る
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令和風看板POP俗謡耐えられぬ軽さ、の時代の先に在る、ことば
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「探偵はBARにいてGHOSTはブレインにいる」騒霊の住処、臓腑はらわた
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