君たちが 生きた証で 今わたし 泣かずに生きて 歩いています
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シュッシュッと中性洗剤吹きかけてGを追い詰め仇討ちをする
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昭和五十年代 あと十年で石油枯渇と大騒ぎ でもそれ嘘だったよね
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夜の端、布団に潜り目を瞑る。 枕元ではスマホが笑う。
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「月を見て」空を指差しつぶやくよ 「綺麗ですね」と聞こえてくるかな
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本気で温暖化恐いなら 水生哺乳類の道を模索せよ 先輩達クジラ・イルカに倣って
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ねこだから はこにのるのよ めのまえに はこがあるから ちいさくてもいい
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洋蘭をボトルの中に閉じ込めて生命をインテリアにする人間エゴ
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最高気温30度未満!やっと一息 温帯民族
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誤った末にやって来たここでたがえず無二のきみに出会った
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神様が遣わすきみの羽根を折ることがないようこの手を縛る
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大丈夫大丈夫と言い聞かせてる夜の秒針もう薬の時間
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きみに会うたびに募って捨てる愛 後でいとしく拾って帰る
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秋の虫ララバイ歌う彼の男性ひとが聴かせてくれた神山純一
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ものすごく優しい表情かおで悪気なく きれいなウソをつく人だった
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夢がある 風船みたいに三日月の端を掴んで君を撃ちたい
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大好きで話したいこと多いのに言葉が出ない伝えきれない
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若者が語らい笑う誰もみな誰かの過去で誰かの未来
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三ヶ月ぶりのゴルフの前の夜は遠足前の子どもに還り
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毎朝の短歌作りで呆け知らず人生百年時代を生きる
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老いてなほ残りの人生僅かなりあと一花も咲かせてみたい
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古稀過ぎて我が人生に悔いは無し言ってる先から未練タラタラ
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共学化 抵抗勢力われもまた 宝塚とも連帯するぞ(埼玉県男子校出身)
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「忘れてる」ではなく「忘れようとしている」 自分でも分かっていて苦しい
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こんなにもくだらぬ我が生きてける 捨てたもんじゃない 日本はいいね
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後悔は先に立たずと言うけれど 五十路でそれを経験するとは
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送られた水茄子一つ手に取れば 貴方を愛したあの夏思う
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占いは当たらないこと前提にそれでも背中押すに十分
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長生きの 夢を新たに ドラえもん 本物の君 必ず会おう
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熱帯夜免れたのはひさびさか 日の出ゆるりと 風さわやかに
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