静寂の紅葉映る瑠璃光院 貴方のおかげベストショット
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人まばら 淋しい庭の美術館 秋の花達けなげに咲いて
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竹林で太陽の光顔に差し まるで美顔ライトと娘
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気づいたらなくなっちゃうのばかりだね 切ない冬だ ねぇシュトーレン
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旅の宿 湯けむり白き岩陰に ひっそりと咲きし 石蕗ツワブキの花 
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霧のなかなにも見えない灰色に朝日ぬと出る鳥が飛び交う
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もみじ照る 香嵐渓に人溢る 山の彩いろ落ち 年の瀬に入る
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往く秋に冬の兆しのいろ混ぜて木漏れ日揺れる小径こみちにふたり
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9時開院スマホ開始は14分この時間差はきっと気遣い/早起きで診察順番取りを
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諍いが些細なことであったとてその背景は長くて深い
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年賀状遠慮されてた知人から喪中はがきが届き戸惑う
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マンデリン濃いめに淹れてブラックでどら焼き一個と幸せな午後
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塾前にわかってないよと君口ずさむ 分からないから行くのだ行け
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外国人観光客ガイジンがスマホ構えるその先にゴジラが吠える夏の借景
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「ええとこにお連れします」と怪しげなLINEに笑いこらえる車窓 /子の街へ…近鉄特急
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ジリジリと目盛を刻む温度計 五体投地の夢にまどろむ
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ゴミ箱を片付けむごと運ばれり病人介護とアナウンス告ぐ
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ラッキーな僕は週7 君に会う だって君はパートナーだから/お題「7
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手を叩きコロコロ笑う義姉あねのくせ入所の朝もそれは変わらず
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冬コーデ明日のチョイスを考えて あれこれ悩み決まらず寝落ち
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口を開けながらシリウスを見上げた地球の上のただの一本
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掠れかけた星がひとつぶこぼれ落ちたから私は泣かなくていい
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おはようの続きをしよう吐く息の白の密度が高まる朝は
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寂しさを積もった雪に放ったら一緒に飲もう甘いミルクティ
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冬の夜に 消え入るように三日月が 痩せた姿が 寒々寂し 
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山里の紅葉もみじ濃くなる小春日に秋を彩るおにぎりを食む
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朝五時半 始発電車の音澄みて 冬らし今日の 始まる音なり 
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柔らかい雪を払ってくれる母その温もりに「ごめん」と言いたし
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秋がなく 冬が到来 大急ぎ 衣替えして ああもう師走
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趣味短歌すっげーマジメなんだねと言われてしまう言わせておくの
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