午後5時を告げるチャイムに腹が鳴り配食を待つパブロフの人
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額縁の中で見つけた蒼きケシ孤高に咲くやヒマラヤの地で
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十薬と毒ダミというふたつの名どちらも良しと白き十字を
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文字だけの隙間を埋めるハグとキス直に会わねば充電出来ず
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背景この短歌読んでいる貴方は何処にコピペしているのだろう
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私性などに拘泥せる抒情歌人 アウシュビッツを見せて遣りたき
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謝りたくて  すみませんと 言ったけど  なんか伝わる 気がしないよなあ
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ずっと一緒と 笑った君の前髪が 知らぬ間に短くなっていて 嘘ばっかりと つぶやいた冬
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経験を したのに同じ 傘の下  護られるはずの いのち 時雨て
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葉を重ねみどりは深く色を増し蒼き悩みはいずこへと去る
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半夏生白き装い雨を待ちこふべを垂れて炎天に立つ
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なんとなく太き声かな水無月の梢に日毎鶯の鳴く
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クリックしたらタイマースタート まずはYouTubeを見ながら1時間過ごします
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エアコンの効いた部屋でのお昼寝は夢まで涼し夏至の日の午後
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告白と言えないような言葉でも 僕にとっての精一杯です
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日本虚妄に祝われある時に椎名林檎の歌う第五十二州万歳
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浅民煽動され――、似非風流を見抜かず抜かす「柳に日章」
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深き呪詛 遺骨三百万を秘匿し血痕の日の丸掲ぐ防衛省は
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日本、喪失さる記憶つゆ思はざる万愚節の甘藍のひしひし
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朝餉あさげときギィーギィーギィーと尾長鳥何をか見つけ空腹おなか満たさん
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友達がいないわけではないのです 誘いたいのが君だけなんです
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諸君、叙情をしたまへアドルノも汝が無関心を悦んでゐる
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箱庭にて。緻密模型は組み上がるともよくよく見れば砲臺の塔
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見目塞ぎ過しき 壁裡なす公私けぢめにも戰争は遣つて來、
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轟音のいつものくしゃみに遮られ 歌にならない母よ 元気で
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花壇には木漏れ日のもと凛と咲く花魁草オイランソウの赤色まぶし
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ゆらゆらと儚げに咲く白蝶草ハクチョウソウ炎暑を忘れ涼しさを呼ぶ
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連れションの響き懐かし停車場の公共トイレのクラス会の夜
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「時々はLINEくらい見てほしい」 妻への願い 喉までとする
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家族すら持たぬ女はさびしくて人恋しさに人をながめる
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