「研修で近くに来た」と炎天に訪ね来るのありて嬉しき
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風鈴を吊るせぬ事情今さらに知って驚く田舎育ちは
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夏休の一日分を乗せて行く単線列車よゆっくり進め
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香ばしいうなぎ蒲焼導かれ 行列の影汗の滴る 
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カートから 桃をもどして キウイにし 豆大福は 空気となった
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選ばれて 命をおとす レボリューション 水をたたえる 青き地球に / 海の日
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天気地図 吾子のまちへん むらさきで 昨日も今日も 明日もむらさき  / クーラーなし🥵
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ひとり言つぶやきき眠る言の葉の世界に入りしわが子を撫でる /吾子二歳
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しょんぼりと 階段のぼる 踊り場の ぼやけた空に 輝く金星venus
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大輪の芙蓉ふようが開花 真っ青な空にあいさつ ああ夏本番
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餃子焼き冷えたコップにビールぐ きみと乾杯土曜日の昼
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1ミリもない力こぶを見せつけて やるぞやるぞ私はやるぞ
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ふれあいの 森に広がる 阿鼻叫喚 救われたいと 無限の音源 / 蝉しぐれ
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左腕メメント・モリの文刻む美容師の人所作美しく
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恋なんて とるに足らない ことと知り 寂しげに夏 静かにくれる
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相談を 仕掛けておいて この態度 そういうトコに 原因はある
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あまりにも 生産性の ない今日の 私におやつは おこがましいな
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19時に 厚めのカーテン サッと引く 昼と夜との はざまの神秘
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自転車に2人乗りして怖いもの知らずだったねあの日の僕ら
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蝉たちはすぐに鳴き出す雨上がるこだましていく生命いのちの音色
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人はみな 星なのだから 輝いて 地獄ばかりを 覗いてないで
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キッチンに鎮座している鳳梨ほうり一つ今日の私の心の気球
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アンガーをマネージメントしていても あなたの気持ちは そのままでいい
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胸底の 黒いタールを みつめてる 白い世界へ 往く日のために
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能力のごく一部しか使われぬスマホと君はどこか似ている
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自己嫌悪、白いブラウス着たはずだ。来る人がうつす真っ黒な羽根
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夢を見る 本間ちゃんとのむ 珈琲は 森の喫茶店 千百円也
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しかたなく母の失踪宣告に踏み切る友と仰ぐポラリス
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平和ほど脆きものなし弾痕の残る鳥居をくぐる真夏日
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ゆらゆらと 川面を揺らす灯籠に 仔猫の目玉 キラキラ光る
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