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咲ききれば
伐
(
き
)
られる定め
古桜
(
ふるざくら
)
何も言わずにただ咲き誇り
44
桜花かの人待たず散りぬるを遣らずの雨の泣きそぼりおり
16
桜木の並木に降るる花吹雪古い団地を淡く抱いて
41
「北風と太陽」のよな弥生の日
温
(
ぬく
)
い日差しでコート脱ぐ午後
29
「オシャレとは我慢!」と昔聞いたよな ちと寒いけど
タイトスカート
(
タイト
)
で出勤
23
そこここに開花す桜美しく それで十分お花見気分
39
弁当の 青菜はゴマか 塩コブか 聞くため出待ち
朝の雪隠
28
昼食にピザを一緒に食べるだけそれもイベント父子の土曜
36
まだ知らぬ外の世界に憧れて 窓辺で冒険を夢見る猫
19
鈍色
(
にびいろ
)
に染まりし空 仰ぎ見れば ビルの
狭間
(
はざま
)
に 月浮かぶ街
22
海月
(
うみつき
)
と書いて
海月
(
くらげ
)
と読むような月ぼんやりと春の霞に
60
浮かれてた 1年後に来る どしゃ降りの 淋しさの雨 打たれるなんて
26
詰め込んだ家事の合間のパック寿司慣らし保育という非日常
34
列島を ツリーとみれば ふる里は ベツレヘムの星 近くて遠くて
/
宗谷本線崩落
25
寝静まる街を 優しく照る月は 星々共に
黎明
(
れいめい
)
に消ゆ
21
お茶したい刺し子もしたい
親友
(
とも
)
宛の手紙も書きたし明日の休日
28
つい夢中そして
後
(
あと
)
に来るまたやった
根
(
こん
)
を詰めずにぼやっと行くべし
18
子の歩む速度で木々の
間
(
ま
)
を行けば卯月の枝に
早
(
はや
)
蝉の殻
49
休み前 やりたいことと 睡眠を 天秤にかけ 寝支度はじめ
8
文學の空座を英‐翻訳の辞、売文とは善き惡徳の華
7
自然機械解析の夕きざす葦の茎は死を思はず 言葉
8
都市を経し寒村の老婆は慾るCartierの首飾の留石 まで
10
ころもかりぎぬくづる花争へ流鏑の音 正鵠を逸す
14
大切な ニュースもあるが 様々な ことがある
中
(
なか
)
野球が救い
8
完全に 世の中は春 わかってる まだ冬服を しまえず着てる
7
いつの間に 寝たのだろうか ここはどこ みたいな感じ 記憶を辿る
8
話したり 言葉を理解 できぬのに 猫は
仕種
(
しぐさ
)
や 鳴くだけで
好
(
い
)
い
22
汝 速やかに死ね――勅命下る白き菊花を手套にはらふ
10
緩慢なる自殺と思ふ現実の高架橋より鐡塔に 吊る
11
ハリウツド・キネマ・パラダイス。亜麻色の髪の靑少年ゆ離れきて
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