ぶつかって悔しくって滲む視界でもそうやって私強くなる
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ポトフだけど 豆腐入れちゃろ 和風だし 温奴なぞを食べたい気分
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風寒く 遠いの夏 彼の娘 消えず沈まず 彷徨う記憶
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恋人の家のベランダにもみじが一枚 洗濯物を畳む
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気が急いて仕損じ修正繰り返すタイパは乱れさらに気は急く
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かーてんにくるまり ちま猫 ねんねする さむくなってきた おみみがひえちゃう
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孫からの初めて手紙届きおり葉書を買いに冬晴れを行く
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冬枯れの 色無き季節に ほころんで ごむ 蝋梅ロウバイの花
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暗号の様な字で書く紹介状 受け取る医者は解読めるんだろうか…
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寂寞に地平線までおほはれてサナトリウムのくれてゆく夏
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憂鬱と爽やかな日の繰り返しこれが普通の暮らしのリズム
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繰返す  韋編三絶  道を征く  挑み結ぶは  或る日の想い
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かさならぬ音に気づいて石畳なきみちこそが子らの遊び場
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縁側にパンク・ロッカーたちさわぐような秋さえ遠ざかる夜
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吾に声 掛けし笑顔の 看護師は 「十五の春」の 面影残せり
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それを見て かわいそうだと思うなら 私たちは一緒になるべきだ
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「畳だと一杯ひっかけたくなるな」隣の席の爺がつぶやく
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背比べ いつの間にやら 追いつかれ 父の威厳はもう無きものよ
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コタツ点け 足先触れた 柔らかさ 我の牙城と 鎮座する猫 
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ヤフー天気 ひっそり雪マークがつきて 和風ポトフを いそいそ煮込む
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ユウレイグモ どこからともなく出没 いつからいるんですか君は
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憧れのオオミズアオ 気品ある大判の前翅肉厚の胴
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ストーブに寄るいぬの背はきつねいろ短い春を待ち侘びている
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ホシハジロ ウミネコ オオバン 烏合の衆 赤で統一アクセント
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頭にはパワハラことば浮かべどもぐっとこらえて冷静に指示
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これを読むきみの前にはいないかもそれでもいるよいつもどこでも
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波が重なる浜で空を見上げた 砂に沈んだ浮標を蹴った
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ちぐはぐな、夢を見ていた 広い川 ゴルフ場目指し泳ぎ渡る
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ファッションでも なんでも今の時代イマドキ 流されがち みんなじゃなくて 自分のキモチで
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ねこたちは ナデナデでめざめ いどうする ひにゃたぼっこに よいおひよりお日和
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