福袋? まったく大きく出たもんだ、お前以上の福なんてへへ
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二歳児は三日経ったら別の人あっという間に二語文話す
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いいなそれ端から端まで見たけどな多分なかった多分増えてる
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たくさんの草木の化石をかえすから たったの一人、ひとりを、かえして。/海に眠る R
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預け荷の 犬が悲しく 吠えている 私も悲しい 眠りたいよな
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水道の蛇口に住んできみの手に触れる温度を調節したい
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高らかな祈りのように宣言す「折り曲げ厳禁」「水濡れ注意」
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ひとつとて 同じ形の 雲はなし 当たり前だが 心が動く
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父と母 心躍らす 冬デート 仲良し時は 羨ましきかな
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逢いし日の思い出多く無かれども 耳に残るは優し呼び声
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訃報聞き 急ぎ集いし枕辺で 話花咲く 懐かしき日の
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デート前 着こなしの妙 探りゆく シャツのボタンを開けては閉めて
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クリスマスケーキは今年もショートだなもっと気になるあの娘のシフト
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あれは星じゃないと気付いても欲しい1%の人の灯
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コンビニで「いかがですか!」に逆らえず買ってしまったカレーパンと笑顔
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どうしてもいつもぴったり嵌まらない好きって文字は偶数だもの
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つまさきを必死に毛糸で包むよりお前で暖を取る方がマシ
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享年の眠れるまえの慶事けいじさえ忘れてしまうあすの朝には
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20%パー  offで売れてた 恋ならば 僕は今ごろ 君の手の中
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瓦解する記憶も我も何もかも救い求めし誰ぞ来たまえ
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沈みゆくなお沈みゆく思い出が浮かばぬように誰か重しを
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屋上で冬の空気を感じながら洗濯物干す師走の朝
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人知れず冬に迷いしくびれかなそれともへそかと腹巻きの位置
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嫌われる勇気もない好きだけ抱え間接的な失恋を待つ
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冬牡丹道の脇にて咲くを見る早く行かねば遅刻するかも
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霜柱そろそろかなと待ち遠しあの踏み心地ザクザクと冬
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教科書の正岡子規に落書きし済まぬと恥じる坂の上の雲
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体調が悪い?と不安になったけどよく考えずともただの寝不足
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暖房の設定温度を上げないで厚手の靴下履いて我慢す
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ありふれた ガラスのような ことばたち 綺麗というより あぶない代物
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