十五才クラリネットで追う譜面たそがれ迫る音楽室で
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横に寝るお尻だけを触れさせて仔犬は私を愛してくれる
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温室でパイナップルがすくすくと育ち立派な果実を見せた
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「ねじ式」が文化勲章って それじゃ蛭子もいつか勲章?!
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河川敷青空の下コスモスが涼しい風に揺れて喜ぶ
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「ねじ式」が文化勲章って そのこと自体が「ねじ式」みたいな(川野さんに返歌)
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亡き父を思い出す度ブレぬ想い。 ああいう人になりたいと思い生きていく 今までもこれからも
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孵らないたまごをじっとあたためる わたしの好きはそんなだったよ
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イヤホンのサイズが合わない違和感は幼き頃の靴に似ていた
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お母さん産んでくれてありがとね だからあの夏貴方に出逢えた
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人類の進歩と調和 時を経て 生命の樹は 吾に語れり
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誕生日祝われるより空にいる 母に感謝を伝える日であり
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久々に食したチキンラーメンの塩分量は吾の敵也/でも美味かった
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......結局は消耗するの。君の夢は 消えてしまって....意味がなかった。
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イヤホンのサイズが合わない違和感と似ている何かが思い出せない
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あなたのその錆びたペンチとでも契れる私の鎖 愛します
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三錠半々なんかで正常に戻るわけないのに 雲の隙間
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屍の語る夢には 少しの夢と一抹のくう
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同居も誓いも契りもいらないからお話ししていよう これからも
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子供へ。母ですが、一人の素敵な人間としても見てください。
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何だっけ、ほら、アブラージュみたいなやつ。 アミラーゼのこと? 違うかも。
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こんもりと一鉢分の陽だまりを赤い小菊は盛り付けており
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傷ついてボコボコになったシェアカーに 地域の治安感じるわたし
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人間はまっすぐ立っているものだ(たとえ地軸が傾いてても)
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生々とかつての私其処此処そこここに未来の私彼処かしこに生きて
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日常を 気丈きじょうに過ごす 振りをする 本当ほんとの我は 女々しい仔山羊こやぎ
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今川焼き今か今かと鉄板の フタを見ている幼児の如く
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電線の隙間に掛かってしまいそな 低空に出ず細き三日月
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さむさきて おもわずてにす ぶりのあら ひさかたなので だいこんかたい
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外に出て 遊んで疲れ 家帰り 風呂に入って 寝る幸せ
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