濃く淹れてほとけのすきな 茶を供す 二番せんじは 凍りみずで私用
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若い芽はもっと傷つき逞しく アスファルトさえ突き破れ
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寂しさで潰れてしまいそうな夜、一晩猫をレンタルしたい
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思い出喰い 夢と思い出 再生産 全てを美化して 苦しいままで
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風に乗る微かの雨はふくまでを睫毛の端に宿る間もなく
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「恋なんて泡沫だ」とか気取ってる。うそ、ごめん、むり。マジで泣きそう。
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アメリカの 国民なれば 仕事あり 物価そこそこ 外国みつぎ \国際的不平等 軍事的おどし 国際協調崩壊
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アイコンに自作のクッション入れてみた 上向く「C」とマスクの思い出
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言はずして 咲きて実もなき 山吹の 八重の心を 人や知るらむ
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まだ少し夜を引きずるこの空を私も眺めて君をひとり占め
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めし喰うの 手つかぬほどに むちゅなら それはアオハル ものでも人でも
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「クリスマスはやっぱbacknumber」と再生する君、黙ってる僕
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八十年経てばお返し千億の 貿易黒字(大谷翔平) 三十九号
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やる前は 嫌な仕事と躊躇ためらうも 終えると意外 気持ちすっきり
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失って初めて気づくと漫画にも描いていたのに知っていたのに
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人類に文句があるのか この地球ほしは傾げて回る 今日も明日も
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悪口を呟く僕が悪かった 穴が出現 自転車パンク
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アパートの片隅まるで氷河のよう ペットボトルがガラガラ崩れ
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雑草がどこまでゆくか試す庭 どうせ冬には枯れるのだから
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苺ティー  ほんのり優し その香り 夏の暑さを 忘れる紅茶
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あんな風に死ねればと思わせた父の大往生
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よい人と認められたいあなたには悪い心が潜んでる
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下ばかり向いていた日々 笑顔より思い出すのはキミのスニーカー
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猛暑日を回避するらし立秋の風涼やかに老いにやさしき
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真夏でもヒグラシが鳴く未明にはほのかに違う季節を感じ
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紅茶さえ 飲まぬまなこが 澄みわたり ゆるりと時が 朝陽に染まる
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タオルに海をしみさせた 潮風を東京で忘れたくないから
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足萎えの母にロコモア手配する 初回お試し1080円也
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ボクの羽根、さわってみる?と 君は問う なんて真っ白 なんて軽いの
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トロンとした めつきで こっちをみてるとき ねこはねむたい ねんねさせてね
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