壮大な部長の描いたレイアウト変更シナリオは落ち着いたよう何も語らず
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忙しいときほど詠めばミスはへる水筒にほら、白湯なんか入れ
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実力差 打ちのめされて短歌アカ ただの婆だよ気楽に詠めよ
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さくら草万華鏡の夢のよう冴返る日に揺れて煌めく
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月落ちて南の方で犬が鳴くまたお眠りよ車屋の仔
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被告には弁護人立てる権利あり 一方的に裁かれる反町
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CMの再開こそが最優先 詰め腹切った反町哀れ
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住宅地 野良猫も減るこのご時世 不意に出くわす昭和の懐かし
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予約にて妻と二人で雨のなか三か月ぶりのデンタルケア
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みぞれ降る 冬に戻りしモクレンの 白き花びら散り落ちるなり 
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歩いては気づいて結ぶ靴紐をふと見上げれば桜並木が
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繊細な 君の優しさに 泣きたくなる そして君言う 嬉しいときは笑いなさいと
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手土産のケーキを女子部三人のババハハドーター突っついている
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書いて消す魔法のボードくれたので謎の英文筆記体で書く
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ゴム編みを留められ無かった五十年やり遂げたとて記憶できない
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東京に雪が降った日夏物のカタログ届く春を忘れて
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早過ぎる 時間の進む スピードは 仕事と休み 倍違うかも
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ヒートヒートテックがデフォでベッドでは毛布毛布がデフォでエコだね
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忘れるな 落ち葉は冬の季語なれど冬を迎えず散った葉もある
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「北風と太陽」のよな弥生の日 ぬくい日差しでコート脱ぐ午後
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犬たちは欲しいものが分かってる羨ましいね君たち優秀
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永き日を共に過ごした本棚に廃棄の文字は弔いのよう
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思い出と本が詰まった木の箱に別れの札は愛の言葉か
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さかいめは当然現れ目喰らわすチェンジなんだよ仕方がないさ
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ついてよい嘘といけない嘘があるわからぬならば嘘などつくな
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今晩もあなたは背中むけたままブルーライトを目に点滴する
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キミの「好き?」 いつもの笑顔かおで俺に聞く 「君がすきだよ」ほんとの気持ち。
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男って やれる女に優しいと、言うのはほんと? 俺もそうなの?
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大学をしぼったような味がする110円のグラスワインは
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神だってウソをつきたい日があってたとえば晴れた日の雨のこと
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