霧雨の朝を歩けばの白き そらを鳴き交う不如帰ホトトギス聞く
22
夜学にて旋盤工の君のに映る雲間の上弦の月
28
気がつけば父の寿命にあと六年 なればなおさら 小人に生く
13
仄明し 高速飛ばす 午前4時 明け来る空に 晴天確定
12
建前か本音か内か外なのか 境界燻す君の持ち味
17
宵祭り神社の隅に寝入る子は父の背にゆれ笛の音の夢
28
青く咲き赤に染み青見せて閉ずサフィニアへ吾の心は蕾
15
山あいの道を駆けるはスクールバス獣と生きる今の学び舎
6
これ以上床に増えない長白髪 向かいの椅子に坐す伽藍堂
9
東雲の 朝日を眺め生業の 段取り描く今日が始まりぬ 
19
捨てて来た 奴らのことを 思い出し 捨てて来たのか? 捨てられたのか?
4
「五キロ入り三千円は良い」美味し夢一つ抱き買うななつぼし
17
挿し木せり箱根ウツギに自転車で峠を登る十五が浮かぶ
19
鮎釣りと短歌と君に二日ほど夢見て寝れず吾が名は睡魔
11
御自分を万能薬と疑わぬ 毒とも薬とも縁なき方
6
朝焼けと夕陽へ馴染み穏やかに時が流れるマリーゴールド
15
トントンと肩を叩いた吾に父が笑む遠き日の在りてしあわせ
19
オムレツに、サルサソースのハート咲く。 作り手見つめ、スプーンで裂く。
6
ふて寝する 俺に気が付き 子どもらか いたずら顔で 乗っかってくる
4
土手沿いを駅まで急ぐ我も血となり血管を行くごと走る
14
頬つたう 別れの涙を 流すには ウチのシャワーは 水圧が過ぎる
3
植物の形が消えて泣く人の心は永遠に輪廻して行く
19
地に降りて海へ行き着きまた降るを繰り返す水たまに怒鳴れり
13
稜線の斜面に村が 在り道に 車など無く 美しきかな
12
真珠めく 夏の武装で 光る頬
2
涼風を 呼べばもれなく 虫も呼ぶ
4
「単3の電池が切れた」だけでいい。君の話が聞きたいんだ。
4
雨を飲み 昨日の色を 花捨てけり
3
うまくいく そんな2人の歩く道 追いつけられたら叶うかと。
4
薄衣 夢で逢わんと つま結ぶ
4