神々の出雲会議は明日終わり 冬将軍が仕事を始める
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分度器を縦にしたよな月が出て 半分だけは闇夜を照らす
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四十年 先の私は 見えないが 光もあると 信じてみたい
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偶然に 信号待ちで ふれあって 交わす挨拶 「良い一日を」
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九十年 重ねてもなお 溌剌と 自立素晴らし 理想の姿
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肥満など気にせず食べたし秋のめし さふもいかんか行く末思へば
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栗ご飯二杯でやめよと思ひきや 塩昆布そえ三杯目食ふ
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純文とHIPHOPのミソジニー趣の後で倫理性へGO
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宇宙から地球を映す人がいた俺の宇宙に無断侵入
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指先で鍵盤ひとつ押したとき下手な音でも胸弾み
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総理だけフィーバーすれば繰り返す二〇〇五年の解散選挙
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ウィンウィンと頭上飛ぶのは カメ吉で蠅とは違う潰す気はせず
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弦を弾き硬くなってく指先に 上手になったと 心躍らす
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さくらんぼ畑がみんな無くなってススキ、セイタカアワダつ野原/見渡せば
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飽きもせず花鳥風月これからも友達以上恋人以上
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柿の木が 野原に一つ咲いている 秋を実らせ 我に気づけと
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曇天で頭が痛いおお痛い 晴れても晴れず ただ老いたるや
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牛乳は 私の生活を見ていて 一番困る時に底つく
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相聞歌、叙景、時事詠 広角に打てるあなたの自然な構え
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優勝はしていないけど好きだから 何も無い日に突然胴上げ
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そこまでの 無理はしなくて 良いからと 赤い特急おけいはん 囁いてくれた
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テーブルに着けばいそいそ猫が来てとぐろ巻くので脚に絡める/おっ、あったかいぞ
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人びとは 縦横無尽に 行き交いて ひとりたたず 駅コンコース
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帰りつき ねこたちのおひる カリカリと 食む音がする 我はあとで良し
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柘榴石ガーネットを溶かしたようなドロドロが我が体から出るのを見てる/採血
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スケジュールアプリに「予定はありません」と言われて少し狼狽える午後
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二郎系野菜増し増し全部のせ千円で釣り出るおそろしさ
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大丈夫 朝起きれるし 大丈夫 大丈夫だよ 大丈夫になるよ
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心電図MRI胃カメラとたらい回しの年もはや長月
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パルティータじっと聴き耳たてるとき生死の畏れ密やかに消え
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