TLに知らんジジイの訃報が一つ 野べの煙とskyscraper
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雨戸あく朝の光に赤青の一日ひとひのいのち紡ぐ朝顔
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汗かいてカフェオレきな粉魚肉ソーセージ朝のタンパク質これでOK
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午前5時 ぷち片付け断捨離をはじめたら 高野山の匂い袋が>まだほんのり、杉の香りしてる
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ゆるるりと回り灯篭動き出す走馬の影見し宵闇の道
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「Ↄ Ↄ 〇」って 文字を心で転がせば 悩めるトンネル コロンと抜けて
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パイナップル 生が熟せばこんなに美味い 缶詰にはない本物の味
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色づいて たわわに実りし桃園の 主の翁は心根優し 
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いつだって 君の幸せ 祈っていると 伝える術は 持たないけれど(同人誌「ねこのあしあと」〜子供の体温〜より、八首目)
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着崩れた浴衣「ほんとに幽霊のようね」聞こえぬように囁く
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倒木は空を仰いだ おれよりも若いやつらがふさいでた空
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わかってて選べない道 もういっそこのままここで溺れ死のうか
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苦しさに負けてすべてを投げ出せばきっと後悔する気がするの
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耳鳴りは真夜中に降る雨に似て急に孤独を突きつけてくる
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真夜中に体温をもつ幽霊となってあなたの枕辺に立つ
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きいきいと音がしている公園にブランコがないときの涼しさ
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間違いもわからないまま死ぬでしょう 心を毎夜毎夜削って
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面倒くさい男の意地を出す前に、路上ゲロやめてもらっていいかな
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東西をみぎひだりって言っている 隣の席にやさしさがある
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少しだけ背伸びをしたら届くかなあなたのつむじと心の傷
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投げられた枕でさえも好きな子を言い合うような一日でした
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駐車場なのだとずっと思ってた 大人はどうも汚いらしい
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ごめんね、と一緒にタクシー乗ってれば帰って行けたのに前科者
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あと何回 あさが来たら 泊まれるの 孫のラインに ほほゆるむ我
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霊園の 丘から見える 朝日浴び 現実世界へ いざ引き返す
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「1人で帰るからいい」という男、人の欲深さと愚かさを知るがいい
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会いたいね 夢にでてきた 君想い お墓参り 仕事の前に
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稲びかりありて雨が降り始め三日後の雷にて止む律儀さよ
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BRUTUS買うような部屋FENDERが踊らない箪笥日焼けした僕
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駅が見えたっけかここは回り道独り言だし確信に変わる
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