いくらでも沈み続けていられない浮力のせいで生きていられる
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「会話はね、キャッチボール」と言う君の豪速球も取りに行くから
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転んでもすぐに笑える単純さ 馬鹿みたいだと笑っていたい
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気付いたらあらゆることが過去になる偉大な時間今も救えよ
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取り返しつかないところまで君を連れて行ってもいい?本当に?
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車内でしか言葉を紡げないから、恋人の家によく行くのだ。
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クリスマス少し遅れの屋根カラスしっかとチキンの骨を咥えて
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余裕がない、自分のことで手一杯 ありがとうすら言えなくなった
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窓ガラス綺麗に磨き褒められる嗚呼実家だな独りじゃないな
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男勝りの役がピッタリさよならは言わないよもういい友達さ
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自席にてお守りのお薬握る 常に不安に苛まれてる
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迷ってて背中を押してくれた人年上の女(ひと)あやこ大好き🩷
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映画のチョイス、ミスったおかげではじめて聴けた君の寝息の音
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きみがまつ毛を濡らしているあいだ息ができずいた溺れてるみたいに
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瓦礫の下 新しい芽が 育つ日を 願いを込めて 空を見上げる
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活気溢れ 賑わひし店 跡形なく 瓦礫の山に 時の流れを
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本の海に 潜りし日々よ 今なきを 跡に残るは 瓦礫の山
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翌年は改めなさい何事も「つまり」と纏むそのつまらなさ
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片手より両手の方が数え易い三十一文字が……あれ? 本当か?
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希望薄れ 心は荒野に 彷徨う 道は見えず 闇が広がる
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故郷 遠く親なし 子守唄 夜空見上げ 涙こぼれ落ち
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回転する ドラムの音 心の奥 底まで響き 渡る冬の夜
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メッセージ 既読返信ナシ 虚言か 期待と裏腹 孤独深まる
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待ち会わせ 場所誰もいない 心凍る 虚無が広がり やる瀬もない
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まんえうしふ たずさへ ゆきし の の みち は むし ゆけ り し も おもおもしく もほゆ
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承認 欲求満たす いいねの数 虚しい現実 隠すよう
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今日こそは大掃除の日奮起したわたしを見つめ腹を出すいぬ
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整然と並ぶ赤白ひろがって準備万端七色の顔
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光さす まくらの 温もりいただきて  しばしやすらぐ師走の窓辺
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生まれ変わったら海になりたいけどさ、きみが蝶なら葉にもなれるよ
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