蕎麦ぼうろ 素朴な味に 笑みこぼれ 会話も弾む 晴れた昼時
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和カフェでの 講師と話が 盛り上がる 珈琲に飽き 柚子茶をオーダー
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風邪の子に焼くオムレツの甘い香と休む仕事の後ろめたさと
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突然の 降雨に迷う 学生は フードを被り 駅へと走る
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いつもより三割増しの大きさで月は静かに側に来ていた
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麦飯を炊く湯気にさえ形なく やがて近づくアラームの音
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失って改めて知るありがたみありふれている日々だからこそ
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見下ろした舗道にうつる灯のあって今日の終りはいつからか雨
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うまく生きるための方法は、死ぬ為にもなったりするんだよなあ
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廃れゆくただ白い墓夢に見る手首いくつか数え笑って
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リロードを繰り返しても繋がらず浮かんだ歌も泡と消えてく
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月満ちるはずの夜空を覆いたる いけずな雲に送るため息
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「あんまり好きじゃない」嫌いと言わない君のやさしさに触れる
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老友が三人みたり浸かった銭湯で お互いの腹こっそりみくらべ
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鏡見てこんな顔ではなかろうと目を見開いて皺伸ばす夜
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雲透かしスーパームーンなおまばゆ冷たく澄んだ空ならばなを
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お向かいのママと坊やは外に出て満月の中にうさぎを探す
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花は咲き身を繕って枯れてゆくメメントモリと胸締めつける
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君 の そ の 純 真 な 笑 顔 欲 し か っ た ポ ケ モ ン カ ー ド 握 る 甥 っ 子
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同じ月観てるんだねの糸電話今は思い出スーパームーン
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上司から 注意を受けた 下駄男 もうかばいきれんわ 一生履いとけ
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そびえ立つ ビルの間に間を 縫うように 気忙しくゆく 地上戦士たち
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親友という関係を壊したのは 多分私からなんでしょう
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潮騒に耳を澄ませば珊瑚の声千年の物語を語りつつ
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波の底 色が織りなす 夢の園赤桃白黒と 光り息づく お題・珊瑚
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インディゴに すでに染まりし 夜の街  あの日のカフェを 探し彷徨さまよ
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紅葉こうようは 赤き金魚の形して 碧空あおぞらの池で 泳ぎ舞い散る
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一日の 三度の食事 同等に 短歌で心を満たされをり/Utakataを開く時間が大好きです
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熊被害連日連夜報道される共生できる明日は来るや
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赤、青、黄 ルールを知るのと同じこと 命が尊いという欺瞞は
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