もしかしてねえねえあのさなんだっけ 最近二歳きみが覚えた言葉
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おりがみのひとつの悪い例としてせんせいが挙げたわたしのさくら
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親子鹿食を求めて我が近く共に歩かん多様性かな
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先人がつけた道筋ただ歩み ふと見回せば 叢の中
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天使たち七回目にはゆっくりと吹いておくれよ口付けを待ち
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図書館で順番待ちの多い本ブックオフでも値段お高め
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なんとなく夏のにおいがしてるような長袖シャツじゃ暑かった午後
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明日あすは謎今日の気持ちもわからない僕は風になんてなれない
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夕暮れはパステルピンクこの空の生きる時間はとても短い
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しなしなのチョコモナカジャンボをかじる 「優しすぎる」と振った人有り
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美意識の氷大国になり果てた ビーナスたちの完全世界
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一面に敷き詰められたる大理石縞の流れをざっと横切り
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幼き日飽かず遊びしお手玉のまろさ思はす八重の桜は
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「受け取って」ティッシュを配る青年を みな目を伏せて避けて通る夜
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とうさん、かあさん、死ぬとこみてて。天皇陛下もみてて。死ぬのみてて。
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その目には私はどんな姿なの綺麗に映れ 被写体の私
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――ねこがいた!――いもうともそこにいた――でもぼくはいなかったので0、0、0。
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葉桜や君は夕日に照らされて黄金色に輝く明日
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雷鳴が空を割っては轟いて目をつむっても見える一閃
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春の陽にきみと子らとに桜散る とある日の夢 幾たび目か見る
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なんでだろ 世界に毎日キレている ほんとの敵は 昨日のわたし
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ころもかりぎぬくづる花争へ流鏑の音 正鵠を逸す 
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自分のこと好きじゃないのに甘やかしていて どうかしている自分 変わろう
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おはようの顔を失い うら寂し 夢うつつにてかすかに響く
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諦めは その決断を毎秒する ってこと 逃げられはしないってこと
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あの人がイキイキしてた そんな生き方どこで教えてもらえるんですか
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ねえきみの周りを花びら渦巻いてなにを守っているの?さびしい
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炊飯器 ひとりぶんだけ炊くのもなぁ 暮らしの屋台骨 他人ひと任せ
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旅の思い出 タワーとかより そのへんの 人馴れしすぎた鳩のインパクト
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この気持ちあんたにだけは教えない 準備ができたらその時に、いざ /「殺意」
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