ネズミがね横断歩道を渡りかけ クルマに気づいて戻っていったよ
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お盆の日にだけ食卓賑わせる 私がご先祖様だったのか
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背伸びして 掴み取りたし 夏の雲 立ち働いた 夕暮れの街
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人間を残念な生き物と言う勿れ だって僕たち人間だもの
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飯事ままごと白粉花おしろいばなの 色水を コップにそそぎ カンパイのまね
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お買い物? 何を買いに? と問はれたら 夢を買いに、と答えるだろう
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歌にして飲み込んでしまいたい気持ちに限って言葉行方知れず
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チューバなら低いしここでも聞こえるね七時間目に二人分け合う
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わざわざと電車を乗り継ぎ喧騒へスマホ開いて「落ち着いたカフェ」
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お互いに点を奪いあう甲子園クーリングタイムスタート
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体力の残%を表示できればあと少しだけ優しくなれる
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肉の街個々の思惑が交差する顔から下だけ楽しんでいる
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あの家に憧れてごらん あの雲に恋をしてごらん いつかぜんぶ手にいれてごらんぼうや
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てのひらに収まる小さなスニーカーそんな季節もそろそろ終わり /吾子三歳
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前世紀ホロコーストに遭った民なぜに生かさぬ歴史の教訓
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イスラエル、ガザの市民の殺戮を決定したと言うほかは無し
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旅行先いる気がしてついすまし顔これでほんとにいたらいいのに
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夏の昼暗い寝室横たわりカーテン向こうの日差しを見つめ
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頭がね 重い人ほど お辞儀がね 上手いんだって ひまわり畑
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幸せになりたい 幸せにしてほしい 僕から君へは けっして言えない
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同年の子があほらしく騒ぐや少し熟れすぎた吾の春服
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濡れた羊歯しだ 想いはめぐる ジャングルや 恐竜たちが 群れ行く大地
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自然には 人抗えぬ いつの世も 荒ぶる雷雨 加減を知らず
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その昔 四季と云うもの あったのだ 教科書に載る 時が来るのか
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一瞬で目が合う女性きみが 大好きです お互い「ビビッと」きているのかな?
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いつ来るの? 頑張り要らぬ日 それまでは 頑張らなくちゃ頑張らなくちゃ
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投了を決めてる棋士が形だけ攻める手を指す そんなプレゼン
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墓前にて 迎え提灯 火を入れて 寄り来る蝶に 母かと問うた
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いからない それがリアルの生き残り術 生殺与奪の権は隠して
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ないしょだが はるうしなった 三十万 ニーサリベンジ なけなし百を株︵投資信託︶につっこむ\前世は博打打ちか
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