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父の自慢 諸橋轍次の 大漢和 開かれぬまま 寄贈書となり
11
夏日をば冷却す雨 皐月
半
(
なか
)
気温ばかりが 春に戻りぬ
24
薫風に鳶のまなこも緩むらむ
餌
(
ゑ
)
をたずさへてひなはぐくむる
11
平安な夜の眠りで一度死に 朝に復活新たな命
14
金貸してと頼む生徒の涙目に心惑うも逃げし痛みと
25
庭先の燃えるサツキのシャンデリア 病の家を煌めき照らす
28
我が屋敷 山里近く長閑なり 狸も住めど熊も出づるや
20
子のために 歳の数だけ 火を点す いちご食べるか 遠慮するなよ
3
寝て起きて 笑って怒って 寝て起きて キミと出逢って また寝て起きて
3
ありがとう 産んでくれて ありがとう 放ったらかしで ありがとう
4
家庭を得 身に染み知った 慈しみ いつも瞼の 裡に居着く君
3
死に神の 声に怯える 夜なれど 時計の音は 規則正しく
10
「桃みたい」 金のうぶ毛の 幼子よ ずっとあなたの 味方でいたい
21
生き死にを 端から見てる 己とは 愚かなりけり ただ生きるのみ
7
人生を 語る前にさ 踊りましょ 鉄板の上 跳ねる肉言う
3
焼酎を飲み過ぎ朝へワープしてベゴニアへ言う君は綺麗だ
21
寂しくも無いけどいつも思い出す 終電までの二つのグラス
7
街並みの 全てを洗っているようだ 大粒の雨 清しい梅雨入り
7
最近は 暑かったからと 半袖の きらめく君が 真夏の合図
13
大雲に 重なる夏の 恋の跡 もう届かない 君に陽炎
17
干からびる様なベゴニア抱き包む我に応えて花は満ちゆく
24
政権が 困りましたら 叩きます 法の抜け穴 打ち出の小槌
9
ゆめとうつつってうそでしょう、あなたの見せる世界は全てで
3
コンビニのトイレの水で復活のベゴニアはいま我が家に満ちて
14
夢のなかでもあいましょう、ねえ?夢で会うほど恋焦がれてるの。
1
あいしているのそれだけよゆめのなかでもあいましょう、ねえ?
2
ウォッカはタイムマシーンと気がついて はじける頭痛で目覚める朝だ
27
五月夜
(
さつきよ
)
に
気色
(
けしき
)
音なふ
御簾
(
みす
)
の奥
表衣
(
うへぎぬ
)
にひとつ シャネルの五番
7
しゃがみ込み花の高さに目が合えばベゴニアは言う元気ですかと
16
ベゴニアの花の言葉は日々の幸再び花は開きほほ笑む
15
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