恋をして届かぬ距離を思い知り 今日の午後五時無事恋を捨て
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貧しくて 恥ずかしいほど 恋しくて この世終われば すべて思い出
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大空に黒の羅紗紙敷き詰めて夜の子どもの爪切りの痕
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背に触れた鮮烈なりし一刹那 落下、あるいは八月の夢 
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ポケットのはつなつ香る片道切符くちづけ青い記憶をつれて
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見はるかす大地と私の北極星春掴むまでそこに輝け
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歌にすらならない恋を口ずさみ 音掠れては夏を見送る
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望月を眺めて君を思い出す満点の笑み思いがけずに
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もし四季が線ではなくて円ならば秋は春と目が合うのでしょう
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ねぇ今日の夜空に浮かぶあの月は待宵月って言うんだってさ
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3年間だからいいと言うけれどあと30年通いたいくらい
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「嫌がらせとして長生きしてやる」と考えてもいい。参考までに。
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サントリービターキャラメルラテの夜 絡める舌の 甘さ探して
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「暗い」とか「冷たい」だとか人々は光や熱を求めすぎてる
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急がねば 急いで恋にしなければ 気力が果ててしまわぬ前に
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恋人がソファーを発って恋人の優しい不在に私が座る
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いい加減 しつこく願い 断られ 願う相手や やり方変えて
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ユザワヤでギンガムチェックの生地を手にとって想像する未来形
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天国で高笑いする神の目を射抜く弾丸ひとつください
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いつか来し岬に立ちて細波の音の中僕の吹くナラタージュ
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まあいいや暦の上での晩秋に上着も羽織らず土手を歩こう
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己が身の我が儘で遠ざけた人恋しがりただ虫の音は遥か
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見上げれば真ん丸手前の月があり いつも欠けてる僕とおんなじ
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何もかも綺麗に見える秋が来た きっとそのあと枯れて逝くから
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清濁の濁は君への猜疑心 呑み込み大人になってしまう
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この世界の主人公は自分ではなかったと思うLINEのやり取り
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ナストマト スイカピーマン なしぶどう  さつまいもくり さつまいもくり
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千キロの移動をしてもこの体からは一歩も出られていない
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彼岸花そっと咲きだす静かな夜キャンプ日和でみな月を狩る
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理念とか きれいごとばかり! 施設生活は誰のためだ
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