横顔や 思考巡らす その仕草 きょろつかせる視線 観るのが好き
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人という 漢字はまるで 電気依存 繋がれてしか使えない コンセント口みたい
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一人きり 君が残した文庫本 栞は二度と息を吸えない
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未読スルー 読んで欲しいのは あなたなの あなた以外の 人ばかりのとう
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‪大学に行きたかったな髪色は職場規定でいつも8番‬
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青バケツ揺らぐ水面に蘇る 線香花火と縁側の祖母
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人生の残り時間に気づかぬか気づかないふりして生きる人
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拭いてみる昔の家の窓ガラス便利機能な地図アプリにて
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去りし日の思い出眺め語る君 偶像のまま大人になった
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‪鳥の声 解答欄はぐにゃぐにゃで 腕は震えて 欠ける消しゴム‬
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‪わかってないけどわかった顔をして読む本のなんと面白きこと‬
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ほととぎすなくやさつきのしののめの降るとしもなくふる雨の音
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スニーカーを 靴下をせずに 履いてみる 足どり弾む 梅雨の朝雨
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弁当の 誰も気にせぬ 主役とは 脇役に徹する 人参の花
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何もかもうまく行かない僕の背を何も言わずに強くたたいて
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三角の 心は成り君の心を僕 で 貫けるかな
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明日こそ話しかけよう 飼い猫の変な寝相を丁寧に撮る
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土曜日が 瞬く間に終わる 寂しさを 染みて思う 月曜日の朝
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「やっぱり君といると楽しい」もう手を繋がない私たち
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‪「つめた〜い」「あったか〜い」に当たり前のような顔して混ざる「しにた〜い」‬
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‪なにかひとつ誇れるものがあるといい夜は何度もやってくるから‬
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別れ際 嫌だといえば 違ってた? そんな自由で 掻き乱さないで
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東京の眠る横顔眩しくて彼を見つめる二人きりだね
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親友とシーブリーズのキャップだけ交換するよな青春 溶ける
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この部屋でどれだけ髪を伸ばしてもあなたは登ってきてはくれない
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‪歳をとるごとにゆるやかになりゆく手書きの文字のとめはねはらい‬
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泣くことをひさしくわすれゐたりけり夏のあざみのあをく咲くあさ
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我慢してあんたのせいと思ってた分かったんだよあんたは無罪
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独り占め ロールケーキを 食べつつも 誰も怒らない 少し寂しい
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一人飲み ゴールデン街と 歌舞伎町 裏でひっそり もつ焼き頬張る
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