ハイオク子  フォロー 1 フォロワー 4 投稿数 27

君去りし初夏のわたしの心には穴と呼べないほどの空白 

ステージの上の君しか知らなくてそれでも君のすべてが好きだ 

CDときみの5秒を買っている 両手にハンドクリームを塗る 

そう僕らぶつかりあって光りだす空に散らばる五色の宝石 

ミュージックビデオのきみとハモってるときだけ吸えているんだ酸素 

街から町へバスからバスを乗り継げば濃くなってゆく青空の青 

カメラマンだけが知ってる君もいることがくやしい初写真集 

乗り合わせただけの僕らだメリーゴーランドのように季節はめぐる 

一瞬の光をぼくに焼きつけるきみはアイドルそして流星 

だきよせた瞬間潮のかおりしてきみの髪からはじまるよ、夏 

イルカショー以外もちゃんとみるタイプだからあなたをみつけられたの 

なりたいな、あなたが走り出すときに追い風として背を押せるひと 

ステージにたったひとりのきみがいま吹かせる風で変わるよ、世界 

配信のカウントダウン刻々と世界が君を知るまで5秒 

きみが好きなものまで好きになってからはじめてきづくきみが好きだと 

おそらくは親が死んだ日でもきみは魚をきれいに食べるから好き 

帰省するきみの両手にいつのまに人魚のうろこみたいなネイル 

ライブ前黒い画面に僕たちが流すチャットはきっと追い風 

小魚の群れに片手を入れてみて逃げなかったらそれがわたしだよ 

ひさびさにきみを抱いだけばその頬からわずかに街の残り香がたつ 

泳げないきみは湯船に顔つけてちいさな海を両腕に抱く 

人波にもまれればふと思いだす今ではとおいとおい潮の音 

僕たちがペンラでつくる海もあることをあなたが知る初ライブ 

魚図鑑を読むため家に来るきみの本棚だっていいよわたしは 

水族館できみの瞳に泳いでるそれがいちばんきれいな魚 

つまさきからはじめて海を知るきみの港になりたくて手をつなぐ 

くらやみと暗闇の差を海だよと言われてきづくまよなかの海