弓矢ごと浮かべてみせたい夜の空に流れ着いてく淡い恋文
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‪親が寝た後に貪るチョコレート 昼間は我慢できていたのに‬
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‪罪じゃないけれど正しくもない告白を濁して友達でいる‬
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‪感想は言えないけれど好きだよと君のお世辞が上手くなってく‬
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メロンの実二分の一の船に乗り旅してみたい一人どこへも
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心からクシャリクシャリと音がする出来ないことがそびえ立つ日々
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‪ゆびきりをするとき触れた細い小指が冷たくて守りたかった‬
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部屋をコーヒーの香りで満たすときだけ自由な気がする
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うながされ子らはかへりぬ揺れとまるふらここひとつのこる夕ぐれ
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12時の鐘を無視する度胸さえあれば何かが変わったかしら
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‪短パンの紐が通っていないこと忘れ片手で押さえて走る‬
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寂しいと 思う頃には 影も無し 貴方の声は 今も頭に (まゆりさんに捧ぐ)
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今日の午後 「虹の彼方」を 母と聞く 見えてくるのは 少しの晴れ間
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いつの間に 桜は散って 芝伸びる 十五の春も ただ無為に過ぎ
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雨で全部が流れてもとに戻れとたらればの願い
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‪ウインナー、海苔、葡萄、大人になってその価値を知る食卓だった‬
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‪原付で往復二時間通院をした後かじるプロテインバー‬
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「どこですか。あなたの彼氏の好きなとこ。」「その質問をしてこないこと。」
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君の住む変な名前のアパートが心の底から愛おしかった
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自由とは事実を曲げずに言えること自分自身の言動を見る
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三年間あの砂を浴びるためにやってきたんだほつれたユニフォーム
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桃色に濃いあなたの頬に手を伸べた。思っていたよりひんやりしていた。
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‪ひとりではいたくないけどふたりでもいたくないのであっち向いてて‬
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原罪と 言われてみても 実感なし 生きてることは 罪じゃ無いだろ?
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手のひらのうへにのせたるしろたへの豆腐すずしき夏は来たりぬ
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学生街 去る日に見かけたあの人は 最初の夏まで友達だった
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言葉とは孤独にならぬ術のこと自分以外の人にも同じに
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マクラーレン そのセクシーな ボディさえ 眩しいオレンジ 張りゆくマリーナ
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化粧箱入りのイチゴがあるからさ、うちにおいでよ君が好きだよ 
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ビル群へ 歩みを進める 社会人ゾンビたち 失わないで その輝き希望
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