田舎の呼吸 感じてみたなら 癖が濃かった
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都会の息 吸い込んでみたら 味がなかった
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酸素自体 味がしないのは 世の常で それでもあたしは 甘味感じたい
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安らかに 眠りたいだけど 付け焼き刃 心は一生 眠ることはない
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春の夜に羽織る上着に思い出す幼き頃の母のまなざし
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本編が 始まる瞬間暗闇の 四隅が広がるあの没入感
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「人よりも猫を産みたい」幼子の写真に飽いて賛辞も尽きて
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‪幸せになりたい手づかみで食べるナスのマリネのしみるささくれ‬
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両親の愛の玩具オモチャと生まれぬる子の人生の哀れなるかな
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そそくさと 部屋出る誰か 見なくても 案外誰か わかるものです
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‪意味はなくとも生きるのだ牛乳で割った珈琲一気飲みする‬
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最近は 歌を短歌に 縮めたい 二番煎じ 上等じゃこら
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あるのかな 手に入るかも 隣の芝 乱れた髪に 触れられないなら
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やれること 何だってやる 賭け狂い たった一人の クイーンだもの
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巣ごもりの子らにあけくれいひかしぐさみしきわざをわれはするかな
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両思い君の笑顔だけ思いける 我は待つなり再会する日まで
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疲れても見知らぬハート知らぬ間に届き心にぬくもり灯す
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時間が無いときに限って本を読む、プラセボで時を伸ばそうとして。
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金物の様な頭で仕事する、ゆらゆらゆらと体ゆらして。
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人間の生きる意味を問うたとき、夕日が静かに答えた気がした。
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失って気付く丸亀製麺のそのやさしさとネギのおかわり
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え? あたし眠れる部屋の美女なのにキスしてくれる人いないじゃん
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肝臓の回復祝いに酒を飲む 生きるってのは、それに似ている。
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あなたたち何でそんなに立派なの わたしはこんなに情けないのに
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渦巻の 行き着く先は どこかしら 絞り紋様 続くよどこまでも
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心得て 心得ないで 無粋だね 醜いならば いっそ潔く
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芭蕉越え 曽良を探して いや否か そんなの要らない いかでかはとか
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‪胸の穴からもれている冷たい空気があたって目が乾きそう‬
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先送りネットニュースを三度読む強行止めた夏の夕暮れ
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金髪の 俺が俺以外 それ以外? いや俺だろうよ 迷うところか
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