ぽんぽんまる    フォロー 8 フォロワー 6 投稿数 36

お酒を呑みます

悪態をつくこともないつるつるとすべるばかりのカルボナーラは 

除雪車のタイヤに僕の何もかも踏まれてしまえば苦しくないのに 

あの夜に腕に抱えた温もりは僕だけのものであると思うこと 

心地よい眠気があれば騙されて幸せだったような気がする 

冷え切った息をまた吸う僕らにはあるべきものもありはしないのに 

味方だけ部屋には招く豚肉の脂が残る片手鍋だけ 

宵越しの金を持たない酔いどれの頭痛くてポカリスエット 

悪態をマスクで塞ぐひとびとの親指滑る携帯のうえ 

ドアノブを消毒してるあいそないカフェ店員もまだ生きている 

呑み明けの地下鉄は静かひとりだけひとりだけいる口もひらかず 

暖房が乾かし唇も切れて正月は早い仕事が始まる 

マッチングアプリを伏せて母にう、したくなったらしますよ結婚 

空しらむススキノ淋し除雪車がただ走るだけ夜の街の朝 

仕事場のタバコに染まる壁はまだいくらか白くてまだ終わらない 

君を忘れれば少しは軽くなる鞄の紐は擦り切れてしまって 

鳴く雪を踏みしめ歩くシベリアの駅は遠くて年の瀬の街 

ぶら下がるタオルを揺らすプロパンのストーブの風は温かくもなく 

また傷が増える今年も来年もまだ足りないというんですか 

もう死んでしまおうかなって口にする死ぬほどのドラマも無いのだけれど 

食いしばり頑張ったなら少しだけ上がるのです生きられる確率 

湯豆腐を君とふたりで熱いねと食べたかったのにおじさんと 

小蝿とは趣味がよく合うビールとかもう付き合ってしまいませんか 

昆布出汁をとるくらいしか能のない私にできる湯豆腐はあたたか 

ガラガラと洗濯機壊れ掻き乱す静かな休日は救われもして 

恋人もいなければまたカップ麺お湯を注いで日曜の朝 

牡蠣はなぜ剥き身の方が安いのとふと考えるFacebookみて 

君の前髪をとめてたヘアピンで今日片栗粉の袋をとめる 

夏ならば暑い暑いとなげくよな設定温度でストーブ働く 

クリスマスツリーがカップル襲うなら寂しくはない僕はひとりでも 

押されれば倒れますよと匂わされ押しはしません押されるまでは