Utakata
登録
Login
ぽんぽんまる
フォロー
9
フォロワー
8
投稿数
54
お酒を呑みます
1
2
次 ›
最後 »
テキーラの残る朝焼け生ゴミのようだ痩せてゆく身体は
2
宛先のない愛してるコーヒーの冷め切った
水面
(
みなも
)
の
2
クレジットカードの引き落とされる日は誰もが知ってる僕の誕生日
0
30歳2で割れば15で3で割れば10の年齢
0
冬眠から目覚め街へと繰り出せば慌てふためく人もいる熊
1
まわしたら綺麗になったことになり狡いとこある洗濯物は
5
眠れない夜をとらえて電光を追う魚のまなざしは乾き
3
この街に染み付いた思い出の数を数えなおした頃に来る冬
3
食べかけのバナナが乾くテーブルを恋の終わりのようにみている
3
すやすやと眠る彼女の吐く息はタバコの香り僕も喫煙者
1
パンは仰向けで食べると美味いのと話す彼女はシマウマのようで
2
チクチクとてのひら残るイラクサは畑仕事が知らしめる恋
2
ラーメンの汁をたくさん散りばめて星空のようなシャツをきてゆく
8
呑みながら仕事をこなす日曜は誰も訪ねてこないバースデイ
5
意地悪をしていないのに意地悪と言う意地悪に疲れてもきて
2
マンゴーは紅茶に浸すパソコンの電波が今日も飛んでいるから
1
春ひとり酒を仰いだ翌朝は叶いもしない夢ばかりみる
4
ひとりでもビールは美味い1Kのひとりの部屋を忘れられれば
3
悪態をつくこともないつるつるとすべるばかりのカルボナーラは
6
除雪車のタイヤに僕の何もかも踏まれてしまえば苦しくないのに
2
あの夜に腕に抱えた温もりは僕だけのものであると思うこと
2
心地よい眠気があれば騙されて幸せだったような気がする
4
冷え切った息をまた吸う僕らにはあるべきものもありはしないのに
3
味方だけ部屋には招く豚肉の脂が残る片手鍋だけ
5
宵越しの金を持たない酔いどれの頭痛くてポカリスエット
7
悪態をマスクで塞ぐひとびとの親指滑る携帯のうえ
6
ドアノブを消毒してるあいそないカフェ店員もまだ生きている
4
呑み明けの地下鉄は静かひとりだけひとりだけいる口もひらかず
3
暖房が乾かし唇も切れて正月は早い仕事が始まる
4
マッチングアプリを伏せて母に
答
(
い
)
う、したくなったらしますよ結婚
13
1
2
次 ›
最後 »