スリッパの左右感覚鈍るほど端切れぞうりに染まる足裏
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雨上がり まだ揺れている水滴と君の目が 映してる電柱
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青い空 広い学校 夏は来る 見えてないだけ何も知らない
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音楽とともに紅葉してる空 赤信号とはにかむ君と
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保険証 68か? もう少し 数字大きめで お願いしたい
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我が職場 ついに虫めがね置かる 日光集めて 紙焦がせそうな
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梨剥きて 晩夏の香り 瑞々し 外は三十六度なれど
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雨光るルーフの上の蟻たちが落ちてゆくなりせつなの彼方
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私呼ぶ 知らない声に 振り向けば 静寂だけが そこにはあった
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誰もいない教室にしみが浮かんでる 誰かを待っているかのごとく
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慣れてない 手つきで握る 包丁は 震えながらも 切断してく
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煮崩れる かぼちゃを眺め 後悔す 鍋いっぱいに 広がるオレンジ
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太陽の 匂いするきみは チーターと 同じ速さで 大きくなるのだ
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ちょっとだけ いい人になる そのために 優しさセール 始めてみるの
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ふぁぼなんてもう古語となり×ペケ型の墓標に青い鳥は眠れる
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芋栗かぼちゃ スイーツ出回る季節なり 焼き芋はまだ も少し先かな
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母起こしフミフミをしてお水もらい ねこはげんきにゴミ箱けとばす
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割り切って菓子パンよりもロールパンパンのおともを増やしました
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一人去り 二人去りして 見送れば 歳月の粉雪しろく 肩に降り積む
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再会の「泣きの小金治」彷彿と今で言うなら「泣きの徳光」
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世田谷にパリから続く穴がある穴よりいずる菓子旨しこと
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模造紙に 小5の課題作り終え しばし眺める よくやった俺
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マニアルを好まぬ義母ははの梅干しに今年の出来は近づけたかな
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平日に会ったら普通の人だった勝手に神様にしてごめんね
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寂しさを半分にした切り口は冥冥たる闇あなたのかたち
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線香の煙、昇って祈るのは、天への導き、高く上がった
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手を合わせ、父の遺影に問いかける、送り出しは、満足ですかと
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鎌倉の阿弥陀如来が大きくて気持ちもまた大きくなる夏の日
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雨が止んで晴天 散歩に出ると朝から蟬がうるさい
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車道には蟬が点々と潰れている 雨が降って来て羽がうごく
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