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非番かと 思うも虚し 鳴る電話 死の楼閣へ 足取り重く
8
我思ふ 誰がための 投獄か 独身寮では 得るものは無し
5
世紀末 無想転生 遊技場 今や昔か 遊郭の灯
6
誰ぞ知る 我の心を 閉ざす柵 上司の下す 禁門の策
4
明け方の 卓に散るのは 点棒の 物語るのは 徹夜の夢か
4
あお空を 四角く切り取る 鉄格子 陽は暮れゆけど 為すところなく
6
紙食べるオフィスの小さな怪獣よ この憂鬱もきざんでおくれ
12
いつの間に雨は冷たくなってたねさしだした手のてのひらは下
5
ジングルを一節聴けば甦る午前三時のハガキ職人
5
鐘楼は街に根ざして毎日のくらしと時を共振させて
5
種芽吹き 産まれ発芽す その時を 今か今かと指折りかぞえ
9
殺意さえおもいでならん河下の鉄砲岩に拳を当てる
3
あの頃は人生の春真っ盛り 秋の夕暮れベンチの思い出
7
鳩いっぱい! 指差す君の声はずむ なんだ2羽しかいないじゃないか
6
秋冬の 衣食が世間騒がすも おかまいなしに鳥の巣作り
6
好きなのに「いいね」の少ない
短歌
(
うた
)
あれば秘密の宝を見つけた気分
15
お前らはみんなばけものあの人の心を殺してなにも言わない
5
逃げるため足を捨てます 鰭にして貴方のいない海にゆきます
8
完全じゃないから二人でいるんだと思った 君は完全な人
9
それなりに考えてます次のこと 思い通りにいかないけれど
9
くちづけと同時に皮膚へ食い込んだこの爪はやく折れてしまえよ
3
なるほど山は紫で水も程よく澄んでいる 鴨川デルタ
3
「いらっしゃいませ」以外の敬語がない 喫茶で文庫本を読み終える
6
山麓の 賑わう古風な町をゆく 車夫の顔など 乗り手は知らず
6
青鷺を しゃがんでフィルムに焼き付ける あなたをわたしは 目に焼き付ける
3
雨風に 観光客の喧騒に ずっと耐えてた紅葉が散った
4
秋月の 枯れ葉が乱舞 並木道 君の見舞いに 行く幸せ
4
「あと一回」舌先で軽く溶けていく砂糖菓子にも似た約束だ
7
お人形サイズの焼菓子切り分けて アイスを添えて にゃんこスプーン
8
眠そうなねこたち見てると眠くなる 日に照り映えて そろそろ冬毛
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