先輩が僕だけくれたガム辛く「お元気で」すら言えないなんて
6
おぼろ雲黄砂の色に染められて見上げ染み込む寂寥なるを
7
「起きてるの私達しかいないね」が言いたくてテスト勉強は朝
1
好きなとこ百個言ってくゲームして四つ目あたりで口籠もる子よ
6
空を指し「あ、オリオン座」と君がいう どこで覚えたの?うちのおりこうさん
1
さざなみも 立たない日々を 送りたく それより先に 君に贈らなきゃ
3
がに股の祖母は路上で被写体にGoogle Earthにさりげなくいる
6
清浄な空気が満ちて朝 おれはよこしまだから寝てていいのさ
2
くちびるが小鳥のようだ君の告白はしずかに僕に触れるよ
6
青春の青は忘れな草の青まちがえていい消さないでいい
3
折りたたみ可能なようで一定の体積を占め続ける体
2
二十九万二千二百五十六年後、元日朝九時前に逢おうよUNIX時間の果ての果ての果て、すべてのうたのおわりがそこに?
32
進撃が終わる進撃が終わる 進撃が終わり進撃が終わる
2
みしみしと成長痛の音がする若き桜の伸びていく様
6
泣きながらパンケーキ食べる昼である 誰にもわからぬよろこびがある
3
井の中の蛙を嗤う者もある 然し真理こたえは何時も自我イドの中
1
花を見て 一緒に一日 いたいです 寂しいけれど 僕の妄想
3
花を見に 行こうと誘い 画策も オンゲの方が 楽しい君かな
2
長生きなど したくないです 愛されてる 間に死にたい 桜のように
13
君のその 思わせ振りな 態度に 僕のこころは 弄ばれてる
1
浮き足をあなたの腕が引っ張って  思い知らせるひどい恋だと
2
まだ雨が降る世界だし まだ一つずつ壊れうる個体があるし
0
眠れずに伸ばした足の感覚で 自由と明日と寒さを知った
3
人生のロスタイムももうあとすこし せーので飛び越えろそのライン
2
「今日のラッキーアイテムはパーカー」と言わんばかりの並木通りだ
0
自堕落な 二度寝に対する罰として 夢の国から あいつが来るよ
0
愛しき子、食べるペースが遅いだけ われ動転し医者にかけこむ
0
たからものギュッと手の中にぎりしめ、なくさぬようになくさぬように
0
花が散り息をひそめて冬を越え、再び芽吹く自然のちから
0
目の前でぐっすり眠る愛しき子、私の寿命をわけてあげたい
1